研究課題/領域番号 |
23K23234
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補助金の研究課題番号 |
22H01966 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29030:応用物理一般関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
上田 祐樹 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00447509)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2025年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 熱音響効果 / ソレー効果 / 成分分離 / 気体分離 / ルートビッヒソレー効果 / 音響効果 / 熱音響 / 気体の分離 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では「流体の周期的温度変動」と「ルートビッヒ・ソレー効果(温度勾配により引き起こされる成分分離効果)」とを組み合わせることで,2成分流体の分離を実現し,さらに,分離が効率的に行われる条件を実験的,理論的に解明する.2024年度はこれまで分離が確認できている成分の組み合わせ以外の流体を用いて実験を行い,これまでの知見が幅広い流体の組み合わせに適応できるのかについて検討する.
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研究実績の概要 |
2023年度にはルートビッヒソレー効果と音響効果の二つを組み合わせることで2成分気体の分離を実験的に実現し,その効果を理論を用いた数値計算と比較した.ルートビッヒソレー効果とは,温度勾配が存在する空間において2成分流体が分離する現象である.一方,細管内を音波が伝播すると,音響効果により管断面方向に温度勾配ができることがある.つまり,2成分流体を管内に閉じ込め,さらに管内に音波を伝播させると管断面内方向に流体の成分分離が起こる.さらに,この分離と音波による流体位置変動をうまく位相を合わせて行わせることで,分離が実現できると考えた. 実験装置は音響入力源,音響共鳴管,分離が行われる細管,分離された期待を集める収集部で構成される.分離部のの細管径およびその長さが最も重要なパラメータとなるため,それらをいくつか変更し実験を行った.2成分流体としてヘリウムとアルゴンの混合気体,窒素と二酸化炭素の混合気体を用いた行った.ヘリウムとアルゴンの混合気体において大きな分離効果が得られた.また,数値計算を行い,理論的に予測される分離効果と実験により得られた分離効果を比較した.音波の振幅が小さいときに理論と実験がうまく一致することが確認できた.一方,大振幅時には違いが確認できた.その原因について,細管内の音波振動の大きさに基づいて検証を行い,いくつかの仮説を立てた. これら研究結果は国際会議で2回発表し,さらに論文誌に発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理論に基づく数値計算手法を確立し,その実用性を示したため.また,数値計算手法捕獲率によりさまざまな種類の気体の組み合わせにおいて,分離効果を定量的に予測できるようになったため.
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今後の研究の推進方策 |
流体の組み合わせの種類を変えて実験および数値計算を行う.エネルギー効率に注目して解析を進める.
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