研究課題/領域番号 |
23K23244
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補助金の研究課題番号 |
22H01976 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30010:結晶工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
大和田 謙二 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光量子科学研究所 放射光科学研究センター, グループリーダー (60343935)
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研究分担者 |
黒岩 芳弘 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 教授 (40225280)
上野 慎太郎 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (40647062)
水牧 仁一朗 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 教授 (60360830)
塚田 真也 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (90570531)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
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キーワード | ブラッグコヒーレントX線回折イメージング / ナノ結晶 / セラミクス / デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
量子科学技術研究開発機構が国内で初めて導入した結晶性ナノ粒子(ナノ結晶)の三次元構造可視化技術(ブラッグコヒーレントX線回折イメージング法:Bragg-CDI法)を段階的に高度化し、ナノ結晶が関わる現象一般に構造的解釈を与えうる構造可視化技術へと発展させる。当手法を用いてナノ結晶のサイズや形状、ひずみ等内部構造の視点から、(1)多様な形状を持つナノ結晶の特性や、(2)ナノ結晶を実装したデバイスの絶縁劣化や疲労蓄積の解明、を目指す。
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研究実績の概要 |
A)「多様なナノ結晶の温度‐電場下構造物性(特性解明)」:多様なBaTiO3ナノ結晶群を対象に、高温・高電場環境下の結晶性ナノ粒子の構造・物性解明を実施できる環境を整えた。R4年度に引き続き「試料環境(温度・電場)制御技術」(R4-R5予定)としてヒーターの整備と高度化を実施した。これらの装置群を利用して多面体形状の結晶試料において環境下の「ナノ結晶一粒子の構造可視化」(R4-R6予定)を実施した。R4年度に引き続き「準弾性光散乱による誘電物性計測」(R4-R6予定)を実施した。R4年度に引き続き、「多様なナノ結晶試料の合成」(R4-R6予定)は上野が実施し、適宜構造可視化グループ(大和田、黒岩)に提供した。また電場印可実験用のセラミクス試料等の提供も行った。 B)「セラミクス内部の結晶性ナノ粒子計測」(R4-R5予定):A)と並行して行った。R4年度に引き続き、デバイス内部に実装されたナノ粒子の観察を可能とする高エネルギーX線対応化(光学系、実験条件、解析法の最適化)を実施した。今年度はセラミクス試料内の一粒子に対する可視化に挑戦した。分担者上野から提供されるセラミクス試料に対して計測を実施した(大和田・黒岩)。 C)「MLCC実試料の調達」(R4-R5予定):R4年度でB)の方法論が確立してきたことから、企業との協議へ向けた準備を開始した。 D)「特徴抽出の検討」(大和田・水牧)(R4-R6予定):A)-C)とは独立に、R4年度に引き続きナノ結晶一粒子の構造の特徴付けや物性との関連付けに、深層学習等による特徴量抽出が援用できるかどうかの検討行った。高バックグラウンド対策にスパースモデリングの援用を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請に記載した、計画、A)「多様なナノ結晶の温度‐電場下構造物性(特性解明)」、B)「セラミクス内部の結晶性ナノ粒子計測」(R4-R5予定)、C)「MLCC実試料の調達」(R4-R5予定)、D)「特徴抽出の検討」(大和田・水牧)(R4-R6予定)、につき、A)においては計測環境の整備と計測への投入が進み、B)においてはセラミクス内部粒子の計測、C)はB)に目途がついたことから検討を開始、D)はA)-C)とは独立に検討を実施した。全体としてR6年度において、計画に即したアクションへと結び付けた。以上、交付申請に記載した内容に即し、おおむね順調に進展していると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
基本的には計画に沿ってR6年度に引き続き研究開発を進める。 A)「多様なナノ結晶の温度‐電場下構造物性(特性解明)」:多様なBaTiO3ナノ結晶群を対象に、高温・高電場環境下の結晶性ナノ粒子の構造・物性解明を実施できる環境を整える。R5年度までに整備・高度化した試料環境制御技術を利用して多面体形状の結晶試料において環境下の「ナノ結晶一粒子の構造可視化」(R4-R6予定)を実施する。これらは大和田・黒岩が担当する。R5年度に引き続き「準弾性光散乱による誘電物性計測」(R4-R6予定)を実施する。塚田が担当する。R5年度に引き続き、「多様なナノ結晶試料の合成」(R4-R6予定)は上野が実施し、適宜構造可視化グループ(大和田、黒岩)に提供する。また電場印可実験用のセラミクス試料等の提供も行う。 B)「セラミクス内部の結晶性ナノ粒子計測」(R4-R5予定):R5にて完了 C)「MLCC実試料の実験」(R6予定):R5年度までにB)セラミクス内部の結晶性ナノ粒子の観察方法論が確立してきたことから企業と協議を継続しており、MLCC実試料の調達と実験の実施を目指す。 D)「特徴抽出の検討」(大和田・水牧)(R4-R6予定):A)-C)とは独立に、R5年度に引き続きナノ結晶一粒子の構造の特徴付けや物性との関連付けに、深層学習等による特徴量抽出が援用できるかどうかの検討を行う。高バックグラウンド対策にスパースモデリングの援用を検討する。
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