研究課題/領域番号 |
23K23266
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補助金の研究課題番号 |
22H01998 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 博隆 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (30610779)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2025年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 中性子 / イメージング / 複数材料 / 構造 / ダイナミクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では産業製品が多くの材料から成ることを考慮し、これまで単一材料の定量解析を実現してきたパルス中性子イメージングを複数材料の状態での定量解析法として確立することが目的である。この目的のため、中性子ビーム実験施設の高度化、原子分子ダイナミクス解析法の開発、多重散乱下での微視的構造とダイナミクスの解析の実現を行う。これまで、計算ならびに実験により施設の高度化を完了した。原子分子ダイナミクス解析法の開発については、機械学習の導入を開始したが、その高度化と分子動力学計算の導入が済んでいないので、それらを行う。多重散乱下での解析については、ダイナミクス情報も解析できるようにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
北海道大学電子加速器(北大LINAC)駆動パルス中性子ビーム実験施設「HUNS」の高度化については、粒子輸送モンテカルロシミュレーション計算により中性子実験システムを検討し、実験により性能評価実験を行った。その結果、高い波長分解能はそのままに、中性子強度を2倍以上に高めることに成功した。冷中性子のエネルギー領域においては、単位面積単位時間当たりの中性子計数率が超大型中性子実験施設のそれの1桁下というレベルに到達しており、大きな成果を得たと言える。これについては論文投稿中である。 多重散乱を含む中性子透過率スペクトルからの原子分子ダイナミクス解析においては、機械学習を利用することで、スペクトルからユニークに水分子の量とダイナミクスを定量化できることが明らかになった。また、研究協力者より分子動力学シミュレーションに関する指導を受け、解析に取り込む準備を始めた所である。 非弾性散乱を利用した温度(ダイナミクス)イメージングに関しては、2物質で構成された資料の温度トモグラフィを計算機上で達成した。この際、中性子波長毎に透過率の負の自然対数をCT画像再構成する方法が複数物質に対しては有効であることが明らかになった。一方で異なる2物質の境界部では正しいダイナミクス情報がCT画像再構成できないということも明らかとなり、今後の課題である。 また、実験データ解析はまだだが、食品や接着に関しての新実験を行い、応用を見据えた新たなデータを取得した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験システムの構築は予定通り完了した。構造解析システムの構築や多重散乱影響下における中性子透過率スペクトル解析法の開発についても概ね完了している。ダイナミクス解析システムの構築は本研究のポイントの1つだが、非弾性散乱解析による温度イメージングについては複数材料の状態でトモグラフィが可能であることを明らかにした。準弾性散乱解析については、予定通り機械学習も連携させることができ、ユニークに物質量とそのダイナミクスが定量できることを明らかにした。応用研究に向けた測定も開始している。総じて、研究計画通り順調に進展していると評価する。
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今後の研究の推進方策 |
ダイナミクス解析については、分子動力学シミュレーションの導入も検討し、多角的に開発研究を進めていく。また、これまでに開発した技術を融合し、複数材料の構造とダイナミクスの同時解析に取り組む。これまで開発した技術はそれぞれは成功していると考えて良いが、それらを融合した時の課題が出てくるものと考えられる。早期にその課題を明らかにし、確実に研究目的を達成していく。
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