我々がキラリティの概念を物性科学に持ち込んだことで、長年の謎が次々解明され、スピンソリトン、スキルミオン、トポロジカル物性科学などの新しい分野が2000年以降切り開かれてきた。しかしいまだに新規化合物の合成には程遠い状況であり、これまで奇妙な磁性が報告されたサンプルに関する研究が大部分である。この分野では新しい試料作製がネックとなっている。新しい試料合成と良質な試料作製では化学の力が必要である。これまで培われた化学分野における、不斉合成や精密な結晶成長技術、キラル誘導法などは本研究を展開するには必要不可欠である。これら新キラル磁性体の合成研究、物性研究を進める。
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