研究課題/領域番号 |
23K23343
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補助金の研究課題番号 |
22H02075 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤田 健一 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (80293843)
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研究分担者 |
和田 健司 香川大学, 医学部, 教授 (10243049)
森崎 泰弘 関西学院大学, 生命環境学部, 教授 (60332730)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 水素 / 触媒 / イリジウム / 高分子配位子 / 計算化学 / イリジウム触媒 / 機能性配位子 / 脱水素化反応 / 水素移動反応 |
研究開始時の研究の概要 |
水素社会構築のための基盤技術開発や、SDGs達成の観点からみて、有機分子の触媒的な脱水素化過程を基軸とする物質変換反応を高度に発展させ、持続的に入手可能な資源を原料に用い、有用有機化合物と水素との同時生産を目指すことの意義は大きい。 本研究では、専門分野を異にする研究者から構成される複数のチームの知識を結集することにより、環境調和性に優れるだけでなく、地球社会の持続的発展に貢献する触媒的有機反応群の開発に取り組む。
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研究実績の概要 |
水素社会構築のための基盤技術開発の立場や、SDGs達成の観点からみて、有機分子の触媒的な脱水素化過程を基軸とする物質変換反応を高度に発展させ、持続的に入手可能な資源を原料に用い、有用有機化合物と水素との同時生産を目指すことは、学術研究に留まらず、社会的な意義も大きい。 本研究では、有機合成化学、均一系触媒化学、有機金属化学、不均一系触媒化学、高分子化学、水素科学、理論・計算化学等、専門分野を異にする研究者から構成される5つのチームの知識を結集・融合することにより、環境調和性に優れ、原子効率が高いだけではなく、地球社会の持続的発展に貢献する触媒的有機反応群の開発に取り組んでいる。 本年度はまず、共重合に基づく高分子配位子を有するイリジウム錯体触媒の合成を行い、これに成功した。このとき、平均分子量の異なる各種高分子錯体を得た。続いて、ジメチルカーボネートと水を原料とする脱水素化反応による触媒的な水素製造系の開発に取り組み、効率的に水素が得られることを見出した。また、新しい構造の機能性配位子として、α,γ-ビピリドナート型の配位子を設計し、その合成に成功した。さらに、合成した新規配位子をイリジウムに結合させたのち、エックス線構造解析を行って、その構造を明らかにした。このようにして得た新規錯体の触媒性能についても調査を進めている。このほか、計算化学的手法を駆使し、機能性配位子の骨格構造ならびに導入された置換基の種類と位置が、脱水素化反応における触媒反応場に対してどのような影響を及ぼすのかを解明することにも取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度の当初の研究実施計画は、1)イリジウムを中心金属とする新規脱水素化触媒の合成、2)高分子配位子を有する新しい触媒調製、3)ジメチルカーボネートを原料とする水素製造法の開発、4)脱水素化反応における触媒反応場の計算化学的解明、などであった。これらの項目について、当初の計画にしたがって研究を進め、期待した成果を得た。
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今後の研究の推進方策 |
本年度までに、α,γ-ビピリドナート型の機能性配位子を有するイリジウム錯体の合成に成功した。このことを発展させ、来年度以降は、α,γ-ビピリドナート型機能性配位子を有するイリジウム錯体触媒に対し、Lewis酸を作用させ、γ部位のカルボニル酸素との相互作用による配位子と金属中心の電子状態の精密制御を念頭に置いて調査し、超高活性触媒の創製に取り組みたい。 また、計算化学に基づく考察をさらに深化し、計算化学が主導する超高活性触媒設計のための指針を打ち出すことに取り組みたい。コンピュータとソフトウェアの進歩により、この手法に基づいて高性能触媒を手に入れる近道を確立できると期待しており、重点的に研究を進める予定である。
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