研究課題/領域番号 |
23K23456
|
補助金の研究課題番号 |
22H02189 (2022-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
|
研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
柳田 真利 国立研究開発法人物質・材料研究機構, エネルギー・環境材料研究センター, 主幹研究員 (60358215)
|
研究分担者 |
白井 康裕 国立研究開発法人物質・材料研究機構, エネルギー・環境材料研究センター, グループリーダー (40465969)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
|
キーワード | 太陽光発電 / ペロブスカイト / エネルギー準位 / 半導体 / 電気化学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではハロゲン化金属ペロブスカイト太陽電池の実デバイスについて、ペロブスカイト層や各電荷輸送層における価電子帯端や伝導帯端、擬フェルミ準位などのエネルギー準位、および各層のバンドギャップ内に存在する欠陥準位分布を電気化学的に検知する手法を開発する。そして各エネルギー準位やそれら分布と界面電子移動や電荷再結合の各過程との相関を明らかにすることによって、ペロブスカイト太陽電池の開放電圧の決定因子を明らかにし、高効率化への指針を得る。
|
研究実績の概要 |
本研究ではハロゲン化金属ペロブスカイト太陽電池の各薄膜層について紫外線光電子分光法(UPS)や擬フェルミ準位測定によって各価電子帯端や仕事関数を測定し、電荷輸送層の伝導帯端や価電子帯端のエネルギーレベルと開放電圧の関係を明らかにしつつある。ハロゲン化金属ペロブスカイト太陽電池の実デバイスにおける各電荷輸送層のポテンシャルについて現在、デバイスを作製し評価を行っている。ペロブスカイト太陽電池の開放電圧が電子輸送層の伝導帯端と正孔輸送層の価電子帯端で決まる機構で説明ができつつあるが、例えば、正孔輸送層上にペロブスカイト層を積層させてデバイスを作製する場合において、正孔輸送層を形成している材料とペロブスカイト前駆体溶液中の化学種に依存して正孔輸送層上に形成されるペロブスカイトの結晶構造が大きく変化することがわかってきた。開放電圧は電荷輸送層の各エネルギーレベルに加え、ペロブスカイト結晶性や構造にも大きく影響を受けることが示唆される。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ハロゲン化金属ペロブスカイト太陽電池の実デバイスにおける各電荷輸送層のポテンシャルについて現在、デバイスを作製し評価を進めつつ、各材料のエネルギー準位とデバイスの開放電圧の関係を明らかにしつつあるため。
|
今後の研究の推進方策 |
ペロブスカイト太陽電池の開放電圧が電子輸送層の伝導帯端と正孔輸送層の価電子帯端で決まると考えているが、ペロブスカイト層が製膜の際に下地の基板に依存するなどにより特性が大きく変化することから、電荷輸送層の材料のみならず、ペロブスカイト組成等々も変化させて各ポテンシャルを計測することにより、研究を推進し、ペロブスカイト太陽電池の発電機構を明らかにしていく。
|