研究課題
基盤研究(B)
生物は生存維持のため栄養飢餓を感知して細胞調節を行う。イソブタノールなどの分岐鎖アルコールは、窒素飢餓時に誘導されるアミノ酸異化反応により作られる。申請者は分岐鎖アルコール特異的に耐性が向上した酵母株を同定し、イソブタノールによる生育阻害機構を見出してきたが、分岐鎖アルコールに対する細胞応答の生理的意義や認識機構は不明であった。本研究では、(1)ロイシルtRNA合成酵素への着目・mRNA比較定量解析を通じてアルコールの分岐鎖構造を認識する機構を明らかにし、(2)アミノ酸代謝への影響やクオラムセンシングの可能性を調べることで、細胞が作る分岐鎖アルコールにどのような生理的意義があるのかを解明する。