研究課題/領域番号 |
23K23531
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補助金の研究課題番号 |
22H02264 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
増田 誠司 近畿大学, 農学部, 教授 (20260614)
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研究分担者 |
藤田 賢一 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 研究員 (70816884)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | TREX / AREX / mRNA / splicing / export / 核外輸送 / ATREX / NXF1 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子発現の制御段階として転写や翻訳がよく知られている。これらに加え、mRNAの核から細胞質への輸送(核外輸送)も高精細な遺伝子発現制御の一翼を担っていることを見出した。mRNAの核外輸送は、mRNA輸送体とそれに続く輸送受容体によって担われている。これまで、ヒトで多様化したmRNA輸送体の機能の違いを構造とmRNA選択性の両面から明らかにしてきた。近年mRNA核外輸送経路の制御は、細胞分化、多分化能維持、ゲノム安定性、ウイルスRNA制御、多発性硬化症等の発症リスクなど様々な生命現象に重要であることが判明しており、本研究の成果は多岐にわたる生命分野の研究推進に貢献する。
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研究実績の概要 |
遺伝子発現の制御段階として転写や翻訳に加え、mRNAの核から細胞質への輸送(核外輸送)も高精細な遺伝子発現制御の一翼を担っていることを見出した。mRNAの核外輸送は、mRNA輸送体とそれに続く輸送受容体によって担われており、多様化したmRNA輸送体の機能の違いを構造とmRNA選択性の両面から明らかにしてきた。さらに最近、これらのmRNA輸送体は選択的mRNAスプライシングの段階から関与することを観察した。本研究は、ヒトmRNAの核外輸送制御において未解明な課題を解決し、mRNAのプロセシングから核外輸送へと至る経路における選択的mRNA輸送の分子機構を明らかにすることを目的として実施した。 このため本研究は、1. 新規AREX複合体構成因子の単離・同定と生理機能の解明、 2. UAP56とURH49が制御する選択的スプライシングとmRNA選択性の分子機構、 3. 輸送受容体NXT1とNXT2による選択的mRNA核外輸送の分子機構の3つの課題を解決する。 このうち、今年度は1. 新規AREX複合体構成因子の単離・同定と生理機能の解明について主として研究を進めた。その結果、2種類存在するmRNA輸送体のTREX複合体とAREX複合体のうち、複合体構成因子がまだ未同定であったAREX複合体構成因子を新たに5種類単離・同定するとともにその機能をTREX複合体を比較対象としつつ解析した。これによりTREX複合体とAREX複合体の複合体形成制御機構に新たな知見をもたらした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は3つある課題の中で、1. 新規AREX複合体構成因子の単離・同定と生理機能の解明について主として研究を進めた。その結果、2種類存在するmRNA輸送体のTREX複合体とAREX複合体のうち、複合体構成因子がまだ未同定であったAREX複合体構成因子を新たに5種類単離・同定するとともにその機能をTREX複合体を比較対象としつつ解析した。これによりTREX複合体とAREX複合体の複合体形成制御機構に新たな知見をもたらした。 次いで、2. UAP56とURH49が制御する選択的スプライシングとmRNA選択性の分子機構、について次世代シーケンス解析を行い、UAP56とURH49が制御する選択的スプライシングのmRNA選択性について解析を進めている。 さらに3. 輸送受容体NXT1とNXT2による選択的mRNA核外輸送の分子機構、についても次世代シーケンス解析を実施してmRNA選択を解析できるよう準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
R5年度は2. UAP56とURH49が制御する選択的スプライシングと異なるmRNAを選択する分子機構の解明、を中心に解析を進めていく。 UAP56とURH49が輸送するmRNA分子種について解析するために次世代シーケンスを実施し、UAP56とURH49が制御するスプライシングについてイントロンの長さ・GC含量・スプライシングインデックス等の指標を用いてスプライシングへの影響を精査する。これにより、選択的mRNAスプライシングを制御する分子機構を明らかにする。この手法は活性フラボノイドによる選択的mRNAスプライシング制御の解析(iScience (Cell姉妹誌), 22, 336-352, 2019)で経験を持つ。次いで、UAP56とURH49が結合するRNA配列を決定するためにPAR-CLIP法を用いて解析をすすめる。ここではUAP56とURH49のmRNA結合部位の同定とこれらが特異的に結合するmRNA結合領域を合わせて解析を実施する。加えて、UAP56とURH49の特異的RNA結合配列が集中して分布する領域を、CGATソフト(http://mbgd.genome.ad.jp/CGAT/)を用いて解析する。 R6年度は、3. 輸送受容体NXT1とNXT2による選択的mRNA核外輸送の分子機構、について次世代シーケンス解析を実施し、NXT1とNXT2が制御する選択的mRNA認識と核外への輸送機構について解析を進めていく。
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