• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

包括的ペプチド反応性マッピングによる食情報受容および腸-脳連関ネットワークの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K23553
補助金の研究課題番号 22H02286 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分38050:食品科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

大日向 耕作  京都大学, 農学研究科, 准教授 (00361147)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
キーワードペプチド / マッピング / 生体情報ネットワーク / 食情報受容 / 腸-脳連関 / 食欲調節 / 認知機能 / 神経系 / 加齢 / 食欲 / グレリン感受性 / 高脂肪食
研究開始時の研究の概要

継続研究課題のため記入しない。

研究実績の概要

ヒトを含む動物は多様な食品を摂取することができる。すなわち、生体には膨大な分子種を受容するシステムが既に存在するといえるが、この全容解明には多様性と反応性を兼ね備えた分子プローブを用いたフォワード的な研究アプローチが不可欠である。そこで本研究課題では、包括的ペプチドライブラリーを用いて、経口投与により誘発される生理作用を体系的に検討し構造情報と紐づいた形でinputとoutputの関係性を明らかにすることを目標とする。さらに、食シグナル受容に重要な腸内分泌細胞などに対する応答性を評価し、これらのマルチマッピング情報をもとに生体情報ネットワーク解明を目指す。

高脂肪食の摂取抑制作用についてジペプチドライブラリーを用いてin vivoマッピングを実施した。併せて、腸内分泌細胞に対する応答性について、ジペプチドライブラリーを用いてin vitroマッピング実施した。これらのマッピング情報に基づき、さらに、構造活性相関情報を活用することにより、新たな高脂肪食摂取抑制ペプチドを複数見出した。したがって、マルチマッピング情報を基盤に新しい経口投与で有効な新規ペプチドの発見することに成功し、マルチマッピングの有効性を明らかにしたといえる。

認知機能を改善する食品分子にも焦点を当て、新しい生理活性についても適応範囲を拡張した。認知症の危険因子として糖尿病が知られており、糖代謝障害が認知症のリスクを上昇させることが疫学調査によって明らかにされている。これまで糖代謝を改善するペプチドのマッピングを実施しており、この情報を活用しつつ、新しい認知機能改善ペプチドを探索した。認知機能改善作用を示す食品タンパク質の酵素消化物について、一斉分析情報と酵素基質特異性情報を参照し、経口投与で有効な認知機能改善ペプチドを複数発見した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ペプチドライブラリーを用いた包括的な検討により多様な生理活性に関するマッピングを実施した。in vitroおよびin vivoの両レベルにおけるマッピングを行うとともに新規ペプチドを発見し新しい生体情報ネットワークを解明した。研究は順調に進んでいるといえる。

今後の研究の推進方策

これまで包括的かつ体系的なジペプチドライブラリーを用いて異なる階層のマッピング情報を蓄積してきた。最大400通り(20×20)の組み合わせからなるジペプチドライブラリーは、ペプチドのライブラリーとしては種類が比較的少ないものの、in vivo評価には群数が多くなりすぎる。そのため、N末端あるいはC末端が共通のアミノ酸の混合物をそれぞれ20種類ずつ作成し検討を実施した。既に高脂肪食の摂取を抑制するペプチドの構造上のルールを明らかにし、in vivoマッピング情報を解明してきた。併せて、腸内分泌細胞におけるジペプチドライブラリーの応答性を検討し、複数の生理活性についてin vitroマッピング情報を収集した。これらの情報をもとに、経口投与で有効な生理活性ペプチドを複数見出した。さらに本年度は、経口投与で有効な生理活性ペプチドの作用機構を解明する。腸内分泌細胞における応答性、腸-脳連関、および脳内の情報伝達経路について、生理学的、分子生物学的、および組織学的な検討を実施する。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Rice-memolin, a novel peptide derived from rice bran, improves cognitive function after oral administration in mice2023

    • 著者名/発表者名
      Shobako Maiko、Shobako Naohisa、Zhang Biyun、Kaneko Kentaro、Ohinata Kousaku
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 号: 1 ページ: 2287-2287

    • DOI

      10.1038/s41598-023-30021-3

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Soy‐fortelin: A ghrelin sensitivity‐enhancing peptide that stimulates food intake in aged mice2023

    • 著者名/発表者名
      Shimizu Ken、Kaneko Kentaro、Koyama Daiki、Ohinata Kousaku
    • 雑誌名

      The FASEB Journal

      巻: 37 号: 4

    • DOI

      10.1096/fj.202201482r

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 抗うつ様作用を示す乳清由来ペプチドNLPPLTのキャラクタリゼーション2023

    • 著者名/発表者名
      藤田双葉、藤井暉、山本あかね、大日向耕作
    • 学会等名
      第62回日本栄養・食糧学会 近畿支部大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Novel mung bean-derived peptides improve glucose metabolism by activating AMPK in diabetic KK-Ay mice2022

    • 著者名/発表者名
      Biyun Zhang, Kentaro Kaneko, Maiko Shobako, Ken Shimizu, Kazuo Inoue, Kousaku Ohinata
    • 学会等名
      ICN
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] A NOVEL GREEN LEAF-DERIVED PENTAPEPTIDE DECREASING HIGH-FAT DIET INTAKE AFTER ORAL ADMINISTRATION IN MICE2022

    • 著者名/発表者名
      Saya Araki, Shimon Abe, Ken Shimizu, Kentaro Kaneko, Masaru Sato, Kazuo Inoue, Kousaku Ohinata
    • 学会等名
      ペプチド討論会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi