| 研究課題/領域番号 |
23K23587
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| 補助金の研究課題番号 |
22H02322 (2022-2023)
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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| 研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加藤 洋一郎 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (50463881)
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| 研究分担者 |
塩野 克宏 福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (20610695)
高橋 宏和 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (50755212)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2025年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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| キーワード | 鉄過剰 / イネ |
| 研究開始時の研究の概要 |
酸性硫酸塩土壌は世界中の沿岸部低湿地に拡がり、熱帯アジア・アフリカで1200万ha以上存在する。イネ収量は低く、苗は頻繁に致死レベルの鉄過剰障害を受ける。本研究では、鉄過剰ストレス条件下の直播イネの出芽安定や幼苗の初期成長安定化を目指して、鉄過剰耐性に関して多様な品種・系統の評価を行い、耐性に関与する生理的・遺伝的メカニズムを明らかにする。特に嫌気条件下のイネ根圏の酸素動態と根の嫌気応答、これらと鉄過剰耐性の関係に注目して解析を進める。
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| 研究実績の概要 |
不良土壌環境では、苗立ち不良の懸念から省力化に向けた直播稲作の導入が進まない.本研究では鉄過剰障害に着目し、これまでに、出芽期における耐性イネ品種の根における鉄プラーク形成量が大きいことを観察した。鉄プラーク形成はイネ鉄過剰耐性メカニズムの一つと提唱されているが、その意義や,形成に関わる生理学的要因についての知見は乏しい。そこでイネ出芽期における鉄プラーク形成に与える酸素と光の影響および鉄過剰処理後の根圏への酸素放出量(ROL)の品種間差異と鉄プラーク形成量との関係について調査を進めた。まず初めに、鉄プラークの形成と密接に関連する根圏酸化力の評価法として、非接触型酸素センサを用いた全根系レベルでの新たな酸化力評価手法を確立した。本手法により、鉄過剰ストレスに対する耐性品種および感受性品種の根圏酸化力を、個体レベルで定量的に評価することが可能となった。ここで確立した手法と装置を用いて測定した結果、鉄過剰ストレス下では、光条件間でイネの根において鉄プラーク形成に要した時間に顕著な差は認められなかった。一方で、無酸素区では酸素区に比べて根における鉄プラーク形成が著しく抑制された。これらのことから、鉄プラーク形成には光条件は大きく影響しないこと、しかし 地上部(茎葉部)から供給される酸素量が大きく影響することが推察された。さらに、品種間差異について測定した結果、鉄過剰条件下での耐性品種のROL量は感受性品種のそれよりも小さかった。これは、イネの根における鉄プラーク形成量の多い品種ほどROL量が多いという当初の研究仮説に反する結果となった。以上の結果に関して、国際学会や国内学会において発表を行った。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
3: やや遅れている
理由
当初通り、イネ出芽期の鉄過剰耐性に関する品種間差異については概ね明らかとなったが、詳細なメカニズム検討に関して、植物栽培装置の不具合の解決に時間がかかり、全体として当初想定よりも進捗はやや遅れている。
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| 今後の研究の推進方策 |
前年度までに確立した、全根系レベルおよび個根レベルに対応した複数の根圏酸化力非破壊計測法を活用し、これまでに選抜済みの鉄過剰ストレス耐性品種における根系酸化力の評価を進める。これにより、根圏酸化力と鉄過剰ストレス耐性との関連性を明らかにすることを目指す。鉄過剰条件下での耐性品種について、イネの根における鉄プラーク形成量は多いがROL量が少なかったという結果に関して、鉄プラークがROLを抑制するバリアになり得るという先行研究の知見を考慮すると、ROLや鉄プラーク形成の測定回数を増やし、ROLのダイナミックな変化と鉄プラーク形成過程(とりわけ鉄プラーク形成初期)の詳細な追跡が必要であると考えられる。このため、鉄過剰条件下のイネの根の鉄プラーク形成初期からのROL量および鉄プラーク形成量の時系列に沿った関係の解析を進めていく予定である。また、鉄過剰条件下でイネの根に取り込まれた相当量の鉄の輸送に関して、根における高い鉄保持能の品種間差異にも着目する。具体的には、鉄過剰条件下の鉄輸送関連遺伝子の発現や植物の部位別の鉄分配の変化について詳細な解析も同時に進めていく。以上の研究を通じて、イネ出芽期における鉄過剰耐性の遺伝的変異とその耐性メカニズムを明らかにすることを目指す。また、密陽23号/Ciherang のショートリードのシーケンスを行い、リファレンスゲノムへのマッピングを進める。Ciherang、Dadahup、密陽23号の間の多型を利用したDNAマーカーの作成も引き続き進めていき、鉄過剰耐性向上のための効率的育種に活用できるようなDNAマーカーを選別できるようにする。
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