研究課題/領域番号 |
23K23702
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補助金の研究課題番号 |
22H02437 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
末武 弘章 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 教授 (00334326)
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研究分担者 |
瀧澤 文雄 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 准教授 (60822913)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 魚類 / 免疫 / ワクチン / ゲノム編集 / 魚病 |
研究開始時の研究の概要 |
脾臓などの二次リンパ組織は免疫を担う白血球とワクチンなどの抗原が出会う場であり、ワクチン作用の基盤となる抗体産生を効率的に誘導する。魚類の脾臓で捕捉された抗原は時間とともにエリプソイドからメラノマクロファージセンターに移行し、長期間保持される。このことは、抗原による免疫活性化の場が時間によって推移することを意味するが、これらの部位の違いによる免疫活性化機構は不明である。本研究では、魚類脾臓の2つの抗原捕捉部位における免疫活性化機構と部位間の関係性を明らかにすることを通して、二次リンパ組織における免疫活性化機構の解明を目指す。本研究の成果は、ワクチン作用の分子細胞基盤の解明につながる。
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研究実績の概要 |
これまでにエリプソイドにおける抗原捕捉細胞の単離に成功した。本細胞は細胞形態やマクロファージマーカー遺伝子の発現からマクロファージであると考えられたことから、これをエリプソイドマクロファージとした。この細胞は哺乳類の初期抗原捕捉細胞であるマージナルゾーンマクロファージと同様の抗原捕捉分子を強く発現しており、マージナルゾーンマクロファージ分化に関わる転写因子を発現していたことから、相同の細胞ではないかと考えられた。しかし、この分化因子のKO魚では、抗原陽性エリプソイドマクロファージ数に変化がなかったことから、哺乳類のマージナルゾーンマクロファージとは分化様式が異なる可能性が示された。一方で、この転写因子が抗原捕捉分子の発現を制御することが示された。この発現制御様式は哺乳類では知られていない。また、メラノマクロファージの単離に成功した。また、フローサイトメトリー解析により、メラノマクロファージと比較して自家蛍光の弱い細胞が見つかった。これらは、メラノマクロファージと同様に鉄代謝に関わる遺伝子を発現しており、メラノマクロファージの前駆細胞である可能性が考えられる。本細胞を詳細に同定することで、メラノマクロファージの由来が明らかになることが期待できる。さらに、哺乳類ではマージナルゾーンから胚中心への抗原の運搬はマージナルゾーンB細胞が担っていると考えられている。マージナルゾーンB細胞の分化にかかわる転写因子が魚類でも見つかっており、この転写因子のKO魚を作製中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
すでにエリプソイドマクロファージ、MMの単離に成功しており、いくつかの興味深い細胞特性も明らかにすることができた。また、抗原運搬に関わる可能性のあるB細胞関連転写因子の存在を魚類でも確認できた。
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今後の研究の推進方策 |
エリプソイドマクロファージの分化に関わることが期待された転写因子は分化に関わっていない可能性がでてきた。エリプソイドマクロファージは哺乳類のマージナルゾーンマクロファージとは由来が異なる可能性が考えられることから、その由来を明らかにする。一方で、MMの前駆細胞候補が見つかったことから、MMの由来、そしてエリプソイドとの関係を明らかにする。
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