研究課題/領域番号 |
23K23714
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補助金の研究課題番号 |
22H02449 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41020:農業社会構造関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石井 圭一 東北大学, 農学研究科, 教授 (20356322)
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研究分担者 |
小松崎 将一 茨城大学, 農学部, 教授 (10205510)
西田 瑞彦 東北大学, 農学研究科, 教授 (20355324)
本間 香貴 東北大学, 農学研究科, 教授 (60397560)
井元 智子 東北大学, 農学研究科, 准教授 (60550324)
下口 ニナ 東京農業大学, 国際食料情報学部, 准教授 (90468695)
林 薫平 福島大学, 食農学類, 准教授 (30739355)
嶺田 拓也 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 植物防疫研究部門, グループ長補佐 (70360386)
安江 紘幸 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 上級研究員 (40508248)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | 有機農業 / 学際研究 / 国際比較 / 水稲 / 有機稲作 / 学際協働 |
研究開始時の研究の概要 |
有機農業の取組面積を大幅に拡大するには有機農業に固有な技術移転のありようが制度的にも融和することが求められる。本研究は日本の有機稲作の本格的な離陸を阻害する要因について比較視点を取り入れつつ解明し、その解消に寄与する制度デザインを提唱する。その際、慣行農業対有機農業の対立的な枠組みを超え、有機農業で培われた技術やノウハウが慣行農業にも受容され、スピルオーバーするような知のシステムの制度デザインに挑む。
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研究実績の概要 |
2023年9月4日から7日の間、東北大学青葉山キャンパスにて第4回有機米生産システム国際シンポジウムをハイブリッド形式にて開催、フランス、イタリア、韓国、フィリピン、タイ、ベトナム、インドネシア、インドから参加のほか、アメリカやブラジルからはオンラインでの参加、報告があった。発表は研究者にだけでなく、生産者や現場の技術指導者、農業高校などの参加者からあり、圃場における実践から有機稲作の技術や知見の現在を得ることができた。東アジアの水稲栽培は移植栽培を基本とするが、世界では直播栽培が一般である。しかし、水深の管理や健康で強靭な稲の群落を育成するのは共通し、抑草・除草は世界の多様な有機稲作を通して見られた共通の課題であり、世界中どこでも試行錯誤を繰り返しながら、その土地、その土壌、その農業生態系に応じたベストの方法が追求されている。 国際シンポでは、世界の有機米の現在-制度・政策・市場、有機稲作の栽培技術、実践と参加型研究、アグロエコシステム・生物多様性・ランドスケープ、有機農業のスケール転換に向かっての5つのセッションにおいて、研究分担者らが座長を務め、各セッションの企画、調整、また報告を行い、有機米生産システムに関する討論をリードした。なお、開催後には有機米生産システムに関する実践知と科学知を架橋するためのステートメントを公表した。有機米生産はさまざまな経済条件や生産環境のもとで、生産者が試行錯誤の上に到達する多様な要素技術の組み合わせが織りなすシステムであり、圃場の生態系のホリスティック・マネジメントである。圃場や圃場環境の状態を常々把握し、抑草や肥培管理の戦略を練り、圃場や圃場環境の個性に合わせて年々の気象の変化に応じて対策する。多様な生命の働きを生かす有機稲作を労働集約的であるとともに、知識集約型の農業モデルの典型として理解した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は9月4日~7日の4日間、第4回有機米生産システム国際シンポジウムを成功裏に開催することできた。研究代表者、分担者を中心にシンポジウムにおける座長団を結成し、種々の議論をリードしつつ国際的な研究交流に貢献することができた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は有機米生産システム国際シンポジウムの成果を通して得られた知見をもとに実践的な知と科学的な知の融合、生産者、普及指導員、研究従事者らが知の発掘に対等に臨む共創(co-creation)、現場(場-依存と技術・作業の多様性)の農学(agronomy)の確立を目指して、実践者が参加し実践者の圃場や試験研究機関等の試験圃場を繋いだネットワーク型の試験研究とイノベーションの在り方について展望する。特に、日本においてこれらを展望するにあたって、参加型研究や育種などで経験、知見、蓄積を有するミラノ大学やイタリアの有機農業者団体と連携し、有機米生産をめぐる日本型の参加型研究について議論する。
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