研究課題/領域番号 |
23K23723
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補助金の研究課題番号 |
22H02458 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
前田 守弘 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (00355546)
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研究分担者 |
赤尾 聡史 同志社大学, 理工学部, 教授 (30448196)
仁科 勇太 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 教授 (50585940)
諸泉 利嗣 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (60230174)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 微生物燃料電池 / リン / 温室効果ガス / 酸化還元 / 微生物群集 / 底質微生物燃料電池 / 農業排水路 / 水質 / バイオ炭 |
研究開始時の研究の概要 |
農業排水路には周辺から流出した肥沃な土壌が堆積しており,水質改善や温室効果ガス排出削減が求められる.底質微生物燃料電池(SMFC)によって酸化還元電位を高く維持すれば,リン溶出やメタン(CH4),一酸化二窒素(N2O)排出を削減できると考えた.しかしそのためには,電極に接しない底質を含めた面的対策が必要となる.そこで,発電菌の基質である酸化鉄と高導電性ナノバイオ炭を底質に混和することを発案した.本研究では水質保全・気候変動対策の同時達成に加え,地域未利用資源の活用,小規模発電が可能な技術を目指す.
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研究実績の概要 |
農業排水路には周辺から流出した肥沃な土壌が堆積しており,水質改善や温室効果ガス排出削減が求められる.本研究の目的は,地域未利用資源を用いたナノバイオ炭に酸化鉄を担持させ,その底質混和によって,農業排水路底質からのリン(P)溶出,CH4,N2O排出を同時に削減できるSMFCを開発することである.また,電気化学-物質循環-微生物活動の関係に基づいたP溶出,CH4,N2O排出削減機構を明らかにし,SMFC適用条件の最適化を図る.本年度は,笠岡湾干拓地の畜産および牧草地帯を流下する農業排水路から底質を採取し,バイオ炭および鉄資材を混和したSMFCを作成した. 性質の異なる農業排水路底質にSMFCを適用したところ,有機物が豊富な畜産地帯の底質ではP溶出が顕著であった.両底質とも,SMFCによって42 日目までP溶出が減少したが,その後は,SMFCによって有機物分解が促進されたためP溶出が増加し,SMFCの効果は認められなかった.また,Fe添加によって有機物分解に伴うP溶出が生じる可能性が示された.地域未利用資源を原料とした酸化鉄担持ナノバイオ炭の開発については,鉄の添加量や炭素化温度を検討し,鉄を1~20%含むナノバイオ炭の結晶性を調節できることがわかった.微生物群集構造解析に関しては,上述のSMFC実験に用いたアノード付近の底質を対象として比較した.実験開始前の菌叢をもとに,SMFCありとSMFCなしを比較したところ,SMFCによって菌叢が遷移する様子が伺えた.また,機能予測解析によると,亜硫酸塩代謝が活発化していることが推測された.モデル開発に関しては,等価回路モデルにアノードの構造や底質内における電子の律速を表す内部抵抗と微生物増殖効果を表す内部コンデンサを組み込んだ応用モデルの構築に着手した.また,学習制御モデルについて本研究に適用可能であるか検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ計画通り研究を実施した.
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今後の研究の推進方策 |
研究を当初計画通りに実施する.また,研究成果は国内外の学会で発表するとともに,速やかに論文化し,学術雑誌に随時投稿する.博士課程の学生も含めた研究者間の交流を図り,研究の活性化に努める.
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