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マウス体内における異種配偶子産生システムの開発とその家畜への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23K23761
補助金の研究課題番号 22H02496 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分42010:動物生産科学関連
研究機関新潟大学

研究代表者

山城 秀昭  新潟大学, 自然科学系, 教授 (60612710)

研究分担者 菅原 淳史  東北大学, 大学病院, 助教 (00554403)
阿部 学  新潟大学, 脳研究所, 准教授 (10334674)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
キーワード異種胚盤胞補完法 / エピゲノム編集 / 多能性幹細胞 / 異種配偶子産生システム / 異種間キメラ / CRISPRoff / エピジェネティクス / CRISPRoffノックインマウス / gRNAノックインマウス / 異種間配偶子生産システム / 異種配偶子産生 / ゲノム編集 / ES細胞 / 異種間配偶子産生システム
研究開始時の研究の概要

本研究は、異種胚盤胞補完法、エピゲノム技術および多能性幹細胞技術を融合し、げっ歯
類のラットおよび大型産業動物であるウシの生殖巣および生殖細胞を性成熟までの2ヶ月で
小型実験動物のマウス生体内で作製する異種配偶子産生システムを確立し、さらに、生殖細胞形成の”種を越えた普遍性”という新たな要素を加え、家畜生産短期化に応用できる革新的技術を開発する研究に位置付けられる。

研究実績の概要

現在のゲノム編集ツールにおいて、CRISPR/Cas9は簡便かつ迅速に高い効率であらゆる遺伝子のノックアウトやノックインを可能にするが、オフターゲット効果や内在的な修復に依存しており、挿入や欠損がランダムに発生する。一方で、塩基配列を変えることなく遺伝子の機能を制御するDNAメチル化が注目され、2021年にはDNAメチル化転移酵素をCRISPR/Cas9に応用したCRISPRoffシステムが報告された。このシステムは、標的遺伝子への特異性が高く、長期的なメチル化の維持を可能にした。しかし、このシステムはヒト培養細胞でのみ報告されており、マウスなどの生体で機能させた報告はない。そこで令和5年度の研究では、CRISPRoffシステムを導入したマウスのエピジェネティクス研究への応用を目的とし、CRISPRoffノックインマウス、gRNAノックインマウスの作製に取り組んだ。またin vitroでのCRISPRoffの機能性を検証した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

①相同組換えES細胞のインジェクションによって、10匹の雄キメラ産子の獲得に成功した。さらに、自然交配によってCRISPRoff発現マウス(ヘテロ)を獲得した。
②Nanos3-gRNAベクターを使用して2回、Prdm14-gRNAベクターを使用して2回GONAD法を行った結果、Nanos3では27匹中1匹のKI個体が得られ、Prdm14では9匹の産子を得たが、KI個体は得られなかった。
③各処理区は対照区と比較して、Prdm14の相対発現量は、1~2割の減少であり、対照区に対して有意な変化は見られなかった。

哺乳類においてDNAメチル化は主に遺伝子プロモーター領域のCG(シトシングアニン)配列のシトシンがメチル化される。遺伝子は、1.プロモーター領域にGC配列を多く含む領域(CpGアイランド)が存在する遺伝子2.遺伝子内部にCpGアイランドが存在する遺伝子3.プロモーター領域、遺伝子内部どちらにもCpGアイランドが存在しない遺伝子の3種類に類別できる。この内、主にDNAメチル化よる遺伝子発現の抑制が生じるのは1のみであるとされている。実験で対照とした遺伝子であるPrdm14はプロモーター領域にCpGアイランドが存在しない。③の結果から、Prdm14の遺伝子発現量の変化が見られなかった原因は、Prdm14の遺伝子発現の制御はDNAメチル化によって行われるのではなく、別のエピジェネティクスが関与している可能性が推察された。

今後の研究の推進方策

CRISPRoff発現マウスのホモ個体を作製し、Nanos3-gRNAマウスとの交配を行い生体でのCRISPRoffシステムの機能性を評価する。また、DNAメチル化解析で利用されるバイサルファイトシーケンスやMSP(メチル化特異的PCR)などにも着手し、DNAメチル化に関するより詳細な解析を行う予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] DNAメチル化を制御するCRISPRoff システムを導入したマウスの作製とその機能性の検証2024

    • 著者名/発表者名
      落 翔真,阿部 学,夏目 里恵,崎村 健司,山城 秀昭.
    • 学会等名
      第116回日本繁殖生物学会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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