研究課題/領域番号 |
23K23784
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補助金の研究課題番号 |
22H02519 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
高須 正規 岐阜大学, 高等研究院, 准教授 (00503327)
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研究分担者 |
七野 成之 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 講師 (70822435)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2025年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | ブタ / 受精卵移植 / 初期発生 / 採卵 / 卵子成熟 / OPU |
研究開始時の研究の概要 |
岐阜県では2018年に発生した豚熱によって,10年以上かけて作成したブランド豚を失った。このとき,その受精卵を遠隔地で保存し,避難させられる技術があればブランド豚を失うことはなかった。この経験を経て申請者は新たなブタ受精卵の採取法に関する研究を開始し,2021年になってその採取法を開発できた。 本研究では,新たに開発した方法で採取したブタ卵子の特徴を明らかにするとともに,同卵子の適切な受精・発生条件を明らかにする。これにより,ブタの体内成熟卵子の特徴を明らかにするとともに,二度と地域の貴重な遺伝子資源(ブランド豚)を失わないための「ブタ受精卵の採取・保存技術」の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
岐阜県では2018年に発生した豚熱によって,10年以上かけて作成したブランド豚を失った。このとき,もしその受精卵を遠隔地で保存し,避難させられる技術があればブランド豚を失うことはなかった。この経験を経て申請者は新たなブタ受精卵の採取法に関する研究を開始し,2021年になってその採取法(OPU)の基礎を確立できた。 本研究は,新規OPUを発展させ,ブタにおいても1)受精卵の保存(遺伝子資源の保存)ならびに2)受精卵移植の育種改良への活用を実用化することを目標としている。 本年度,新規OPUで得られた卵子を用いて受精卵を作製し,これを借り腹に移植することで産子を獲得できることを確認した。 まず新規OPUでマイクロミニピッグから卵子を採取し,体外受精・発生させた。この方法でおおよそ20-30個の卵子を採取できた。得られた卵子を体外受精・培養すると,卵割した受精卵の半数以上が胚盤胞になった。次に得られた胚盤胞を凍結保存した。これを解凍し,発情から4-6日の借り腹に移植したところ,移植後20日に超音波検査で妊娠を確認した。最終的に,移植した受精卵に由来する2頭のマイクロミニピッグ産子を獲得できた。 今回,新規OPU-受精卵作製・凍結-移植で産子が得られた。しかし,未だ新規OPU-受精卵作製・凍結-移植に最適なプロトコールを確立できていない。このため,来年度以降,ブタにおける受精卵移植を実用可能なものとするために,新規OPU卵子の成熟,体外培養,受精卵の凍結・融解,移植に関する知見を重ねる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は,新規OPUで得られた卵子を用いた体外受精が実用化できる可能性が得らえた。新規OPU卵子を体外受精して作製した受精卵を凍結し,それを借り腹に移植することで産子が得られたことより,新規OPUはブタにおける受精卵移植を実用化するための技術基盤であることを証明できた。
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今後の研究の推進方策 |
来年度以降は,新規OPU-受精卵移植を実現するために,OPUで得られた卵子・受精卵に関する知見を獲得する。 新規OPU卵子は採取後に成熟培養する必要がある。このため,まず異なる条件でOPU卵子を成熟培養し,最も高い率で胚盤胞を形成できる条件を明らかにする。 次に,最も高い胚盤胞形成率となる条件で卵子を培養し,その発生(卵割率や卵割スピード)ならびに細胞質の成熟を評価する。 さらに,新規OPU-体外受精で作製した受精卵(胚盤胞)の特徴を明らかにする。新規OPU-体外受精で得らえた受精卵を凍結・融解し,その特徴を明らかにする。 最後に,新規OPU卵子ならびに同卵子に由来する受精卵と食肉処理場由来の卵子ならびに同卵子に由来する受精卵とを比較する。これにより,ブタにおける生体内発育卵子の特徴を明らかにし,ブタ体外受精プロトコールの確立を目指す。
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