研究課題
基盤研究(B)
生殖細胞は遺伝情報を次世代につなぐ唯一の細胞であり、特に卵子は個体発生に中心的な役割を担う重要な細胞である。卵子の元となる卵母細胞は始原生殖細胞を起源とし、胎生期に減数分裂に入るため、出生後は限られた数の卵母細胞を原始卵胞として維持しながら一部を活性化させることで生殖期間を維持している。そのため加齢に伴い卵母細胞そのものの数が減ってしまう。原始卵胞の休止と成熟開始のバランスは雌の生殖能力を決定する上で極めて重要であるが、そのバランスを制御するメカニズムは不明な点が多い。本研究は卵巣組織における環境要因という新しい視点からこのバランスを決定するメカニズムに迫る。