研究課題/領域番号 |
23K23851
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補助金の研究課題番号 |
22H02587 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
成川 礼 東京都立大学, 理学研究科, 准教授 (30456181)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | オプトジェネティクス / 蛍光イメージング / シアノバクテリア / 開環テトラピロール / シアノバクテリオクロム / ビリン / 光受容体 / フィトクロム |
研究開始時の研究の概要 |
シアノバクテリアのユニークな光受容体であるシアノバクテリオクロムは、色素と色素結合タンパク質の複合体として光感知機能を発揮する。シアノバクテリオクロムにおいては、結合色素の多様性とタンパク質側の色調節機構が組み合わさることで多様な光感知が達成される。本課題では、タンパク質の改変と結合する色素の合成酵素の改変を並行して進め、それらの成果を組み合わせることで、協奏的に多彩なオプトツールを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、光受容体と光受容体が結合する色素を合成する酵素の両方に着目し、新規分子の探索と既存分子の改変を進めることで、協奏的に多彩なオプトツールを開発する内容となっている。今年度、光受容体の解析としては、前年度に発見した緑色光と青色光の間で光変換する新規分子を原著論文として投稿した(Hoshino et al. Submitted)。さらに、今年度新たに緑色光と青緑色光の間で光変換する新規分子も同定し、原著論文として投稿中である(Hoshino et al. Submitted)。既存分子の改変においては、前年度に取得していた遠赤色光と青色光の間で光変換を示す改変分子の研究成果を原著論文として出版した(Suzuki et al. 2023 FEBS J., Suzuki et al. 2024 J. Mol. Biol.)。さらに、ランダム変異と飽和変異を組み合わせた解析によって、色素近傍の保存されたトリプロファン残基に変異を導入することで、多様な吸収波長を示す改変分子を取得することに成功した。さらに、これらの改変体が温度依存的に感知する吸収波長を変化させることを見出した。これらの結果について、来年度の出版を目指して論文執筆中である。
色素合成酵素に関しては、昨年度、バイオインフォマティクスを駆使した解析手法により新規分子候補を同定し、新規の色素合成活性を確認することができた。来年度の出版を目指して今後も解析を進める。また、既存分子の改変については、昨年度にPubSという酵素に変異を導入することで、二段階目の酵素反応が起こらず中間体を蓄積したと考えられる酵素を作出したため、論文を投稿中である(Miyake et al. Submitted)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
光受容体の新規分子探索と既存分子改変に関しては、それぞれ論文出版済み・執筆中であり、非常に順調であるといえる。現時点で、3報が出版済み、2報が投稿中である。また、これ以外にも新規分子候補の解析や改変も進行中であり、今後も研究の進捗が期待される。色素合成酵素に関しても、既存分子改変については論文投稿中という状況であり、新規分子探索についても解析が進んでおり、今後も研究の進捗が期待される。当初は、色素合成酵素の解析に関しては、既存分子の改変に焦点を当てる予定であったが、バイオインフォマティクスによる配列探索によって、ユニークな新規分子を同定でた状況であり、新規分子の解析により重きを置いて研究を進めていく予定である。
応用利用のためのツール開発としては、円順列変異を行っており、円順列変異そのものは成功した段階である。また、バイオインフォマティクス解析によって光受容体分子に特異的に結合するバインダー分子の開発を進める予定である。これら二つの解析が順調に進めば、応用利用可能なツールを開発することができると期待される。
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今後の研究の推進方策 |
今後も光受容体と色素合成酵素の解析をそれぞれ並行して進める。特に、進捗状況で記載したように、色素合成酵素の解析については、新規分子の探索により重きを置いて研究を進める。新規光受容体の候補もまだ未解析な分子が多く、その中には予備的な実験で新規の分光特性を見出したものも含まれる。まずは網羅的に候補分子の解析を進め、ユニークな分光特性を示す分子について、論文としてまとめていく。光受容体の改変分子についても、複数の土台分子での改変でユニークな分子の取得に成功しているため、これらを論文としてまとめていく。
また、オプトツールの開発としては、円順列変異体の開発とバインダー開発の二つを中心に据えて進めていく。これらの基盤ツールを開発することができれば、制御したいターゲット分子との融合分子を作出し、大腸菌や培養細胞内でのオプトツールの実装を目指す。
来年度が本課題の最終年度であるため、特に原著論文の出版に重きをおいて推進する。現在、3報の論文を投稿中であるが、新規光受容体、光受容体の改変分子、新規色素合成酵素の論文を出版すべく、解析・執筆を進める。
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