研究課題/領域番号 |
23K23871
|
補助金の研究課題番号 |
22H02608 (2022-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉井 達之 京都大学, iPS細胞研究所, 特定助教 (30778048)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
|
キーワード | 化学遺伝学 / RNA / RNP / 細胞 / タンパク質 / たんぱく質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、哺乳類細胞内のRNA構造や、RNAとタンパク質との相互作用を外部から薬剤によって操作する技術を開発する。さらに本技術を応用し、生きた動物の個体内に移植した細胞の動態解析を実現する。また、生きた動物の個体内に移植した後、不要になった細胞を除去することができる分子システムを創出する。本研究が実現すれば、合成生物学などの基礎科学だけでなく、細胞治療分野などヘルスケア分野にも大きく貢献するものと期待される。
|
研究実績の概要 |
2023年度は、前年度までに得たアプタマーなどの分子素子を改変することによって、細胞内で働くRNA/RNP化学遺伝学システムの開発を目指した。 まず、前年度にSELEX (Systematic Evolution of Ligands by Exponential Enrichment) によって得られた生体内動態の良い薬剤に対して結合するRNAアプタマーを用いて、低分子リガンドの添加によって細胞内でのRNA構造を変化させられるかを検討した。RNAアプタマーをコードしたプラスミドDNAを調製し、細胞にリポフェクションによって導入後、レポーターアッセイや顕微鏡での観察によって評価した。 また、前年度得た、低分子化合物に結合したときにRNAへの親和性が向上するタンパク質を用いて、低分子リガンドの添加によって細胞内でのRNA-Protein相互作用を変化させられるかを検討した。これらについても、プラスミドDNAを調製し、細胞にリポフェクションによって導入後、レポーターアッセイや顕微鏡での観察によって評価した。 また、上記に加えて、タンパク質工学を用いてRNP化学遺伝学システムを構築することも検討した。その中で、特定のRNAの2次構造を認識するRNA結合タンパク質に注目し、これを改変することで、細胞内に発現させた後、低分子リガンドの添加によってRNA-タンパク質相互作用を操作出来るシステムの構築を行なった。フローサイトメーターでの評価の結果、様々な改変タンパク質の中に、目的の活性を持つものがあることが明らかとなった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
特定のRNA構造を認識するRNA結合タンパク質を改変することによって、細胞内に発現させた後、低分子リガンドの添加によってRNA-たんぱく質相互作用を操作出来るシステムを得ることができた。この点は順調であると言える。一方で、低分子リガンドの添加によってRNA構造を変化させるシステムに関しては、細胞内でうまく働くものがまだ得られていない。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、得られたRNP化学遺伝学システムによる細胞機能操作を進める。また、細胞内で働くRNA化学遺伝学システムの構築を目指す。
|