研究課題/領域番号 |
23K23914
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補助金の研究課題番号 |
22H02651 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
園池 公毅 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (30226716)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2025年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
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キーワード | 光合成 / レドックス制御 / プラストキノン / ステート遷移 / シアノバクテリア / クロロフィル蛍光測定 / 微小吸収変化測定 / 電子伝達 / NADPH / レドックス調節 |
研究開始時の研究の概要 |
光合成生物は、光環境などの外部環境に応答して光合成の状態を常に制御する必要があり、その制御には、光合成の電子伝達鎖の成分であるプラストキノンやフェレドキシンなどの酸化還元状態が使われている。本研究では、これらの成分の酸化還元状態の測定を、その制御因子の遺伝学的・生化学的解析と組み合わせることにより、光合成のレドックス制御ネットワークの全体像を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、シアノバクテリアの光合成のある制御因子の酸化還元状態が、別の制御因子の酸化還元状態にどのような影響を与え、その相互作用が光合成の制御に全体としてどのように影響を与えるのかを統合的に明らかにすることを目的としている。二年目となる2023年度は、昨年度に新たに発見したステート遷移(フィコビリソームの移動による光合成集光機構の制御メカニズム)の制御因子とみられる遺伝子について、その調節メカニズムを明らかにするてめの研究を推進した。 その結果、当該遺伝子の欠損は、(1)フィコビリソームの量自体には影響を与えないこと、(2)そのレドックス変化がステート遷移の調節の引き金になると考えられているプラストキノンの酸化還元状態には影響を与えないこと、それにもかかわらず(3)ステート遷移は見られなくなること、の3点を見出すことができた。すなわち、この遺伝子は、プラストキノンのレドックス状態に影響を与えるのではなく、レドックス状態の感知よりも下流の過程に関与していると結論できる。 さらに、この遺伝子は、陸上植物にまで保存された1対のシステイン残基を持っており、しかも、チオレドキシンとの相互作用が見られたという報告もあることから、光化学系Ⅰの還元側のレドックスによる調節にもかかわっている可能性がある。陸上植物は、当然ながらフィコビリソームを持っていないため、保存されたシステインの部分がレドックス感知に働く一方、残りの部分が、それぞれの生物種における様々な調節機構にかかわっているとの仮説を立て、2024年度以降研究を推進することにしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
得られた研究成果は学会発表などにもつながっており、上記のステート遷移の制御因子にかかわる論文も投稿することはできた。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、ステート遷移の制御因子のシステイン残基が本当にレドックス制御にかかわっているのか、などについて、システインの置換株の作成などを通して検証していく予定である。もし、この制御因子が、従来ステート遷移の制御に大きな役割を果たしていることが明らかになっていたプラストキノンのレドックスのみならず、光化学系Ⅰの還元側のレドックスの感知にも働いていることが明確になれば、2つのレドックスのシグナルの統合のメカニズムなどについて明らかにしていく必要が生じると考えている。
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