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発光生物の発光機能獲得に至る分子進化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K23955
補助金の研究課題番号 22H02692 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分45030:多様性生物学および分類学関連
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

三谷 恭雄  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ付 (10358103)

研究分担者 笹倉 靖徳  筑波大学, 生命環境系, 教授 (10400649)
蟹江 秀星  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (10828304)
安野 理恵  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (30392674)
木平 清人  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 有人宇宙技術部門, 研究開発員 (30573810)
古林 真衣子  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (90849895)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
キーワード生物発光 / ルシフェラーゼ / ウミホタル / 発光ゴカイ / ルシフェラーぜ / 発光生物
研究開始時の研究の概要

研究代表者らはこれまでにウミホタルやゴカイなどの発光種について網羅的な遺伝子解析を行なっており、発光酵素遺伝子やその類似配列を見出してきた。本研究では、これら遺伝子間で多面的な比較解析を行うことで、発光酵素の進化を通じた発光生物の多様性に迫れるものと考え、多様な種の発光酵素遺伝子取得とその機能を明らかにすることを目指している。これまでにウミホタルやゴカイなどの発光種についてRNA-Seq解析を実施しており、発光酵素遺伝子配列およびその類似配列を見出し、相互に比較することで発光機能獲得に至る分子進化の解明を目指している。

研究実績の概要

研究代表者らはこれまでにウミホタルやゴカイなどの発光種について網羅的な遺伝子解析を行なっており、発光酵素遺伝子やその類似配列を見出してきた。本研究では、これら遺伝子間で多面的な比較解析を行うことで、発光酵素の進化を通じた発光生物の多様性に迫れるものと考え、多様な種の発光酵素遺伝子取得とその機能を明らかにすることを目指している。これまでにウミホタルやゴカイなどの発光種についてRNA-Seq解析を実施しており、発光酵素遺伝子配列およびその類似配列を見出している。しかしながら、それら生物の発光酵素については活性部位や基質認識部位などは全く知られておらず、相同性からの活性残基の推察ができなかった。そこで、本研究では、まずはウミホタルについて、これまでに未解析の種も含め、5種以上の新たな種について採取からRNA-Seq解析までを実施し、発光酵素様配列を得た。並行して、ウミホタル発光酵素の結晶構造解析を進めた。ウミホタル発光酵素は分泌型タンパク質であり、SS結合が多いことから大腸菌発現系では機能を有したタンパク質が生産できなかったため各種培養細胞などを試し、最適な発現条件を見出した。さらに発現させた組換え発光酵素は水への溶解性が極めて高く、結晶化が困難であることが分かったが、結晶化条件を工夫することで安定的に良質な結晶が得られる条件を見出した。得られた結晶をもとに構造解析を進めており、低解像度ながらも予想活性部位を含む構造が明らかになりつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究分担者との連携のもと、筑波大学下田臨海実験センターでのウミホタル採取を実施し、5種以上の未解析種を得ることができ、それらについてRNA-Seq解析を行った。得られた配列のうちミトコンドリア由来配列により系統関係の整理を行なった。さらに他の海域でも一部、調査を実施し、下田には見られない種が確認できた。また、ウミホタルルシフェラーゼの結晶構造解析を進め、発現条件や精製・結晶化条件の最適化に成功し、安定的に良質な結晶が得られている。

今後の研究の推進方策

新たに得られたウミホタル近縁種については、RNA-Seqデータを元に、系統関係の整理ができており、今後、発光酵素様遺伝子を中心に比較解析を実施する。また、結晶構造解析については基質との共結晶構造の解析も進め、基質認識部位や活性中心の予測を行う。さらに、宇宙空間での結晶化も試み、より解像度の高い構造解明を目指す。これらの結果をもとに、活性に関わると予想される部位への変異導入などにより機能との相関を明らかにすることを予定している。

報告書

(1件)
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Investigating the diversity of bioluminescent marine worm Polycirrus (Annelida), with description of three new species from the Western Pacific2023

    • 著者名/発表者名
      Jimi Naoto、Bessho-Uehara Manabu、Nakamura Koji、Sakata Masahiko、Hayashi Taro、Kanie Shusei、Mitani Yasuo、Ohmiya Yoshihiro、Tsuyuki Aoi、Ota Yuzo、Woo Sau Pinn、Ogoh Katsunori
    • 雑誌名

      Royal Society Open Science

      巻: 10 号: 3 ページ: 230039-230039

    • DOI

      10.1098/rsos.230039

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Genome analysis of Phrixothrix hirtus (Phengodidae) railroad worm shows the expansion of odorant-binding gene families and positive selection on morphogenesis and sex determination genes2023

    • 著者名/発表者名
      Amaral Danilo Trabuco、Mitani Yasuo、Bonatelli Isabel Aparecida Silva、Cerri Ricardo、Ohmiya Yoshihiro、Viviani Vadim Ravara
    • 雑誌名

      Gene

      巻: 850 ページ: 146917-146917

    • DOI

      10.1016/j.gene.2022.146917

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Potential use of Cypridina luciferin for quantifying alpha 1-acid glycoprotein in human serum2022

    • 著者名/発表者名
      Kanie Shusei、Mitani Yasuo
    • 雑誌名

      Analytical Sciences

      巻: 38 号: 12 ページ: 1555-1562

    • DOI

      10.1007/s44211-022-00191-7

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Gene Cloning and Functional Analysis of the Luciferase from Luminous Syllids of the Genus Odontosyllis2022

    • 著者名/発表者名
      Yasuno Rie、Mitani Yasuo、Ohmiya Yoshihiro
    • 雑誌名

      Bioluminescence: Methods and Protocols

      巻: 1 ページ: 3-15

    • DOI

      10.1007/978-1-0716-2453-1_1

    • ISBN
      9781071624524, 9781071624531
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ヒトalpha-1酸性糖タンパク質が引き起こすウミホタルルシフェリンの発光2022

    • 著者名/発表者名
      蟹江秀星、三谷恭雄
    • 学会等名
      第64回天然有機化合物討論会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [備考] 産業技術総合研究所HP

    • URL

      https://www.aist.go.jp

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-08-08  

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