| 研究課題/領域番号 |
23K23977
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| 補助金の研究課題番号 |
22H02714 (2022-2023)
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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| 研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
定方 哲史 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (90391961)
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| 研究分担者 |
高雄 啓三 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (80420397)
飯島 崇利 東海大学, 医学部, 准教授 (90383702)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2025年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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| キーワード | FcRn / IgG / microglia / ミクログリア / Flow Cytometry / Brain / 抗体 / 母乳 |
| 研究開始時の研究の概要 |
我々は最近、子マウスの脳内のミクログリアに母親由来の抗体が結合していることを見出した。我々はまずIgG刺激によるミクログリアの性質変化ついて、初代培養細胞系を用いて解析を行う。また、脳にIgGが移行しない遺伝子改変マウスや、逆に過剰量の抗体が脳に移行するマウスを用い、解剖学的・行動学的にその影響を明らかにする。これまでに母親の抗体が子の脳に影響を与えるという報告はなく、独自性の高い研究計画である。 人口ミルクで育てられた子供のIQが低いことや母親が感染症にかかった子供は精神疾患の発症リスクが高いことが知られているが、脳内の抗体濃度の変化がこれらの原因になっているのかについても検討したい。
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| 研究実績の概要 |
我々は母親マウスの抗体が子マウスの脳のミクログリアに幼少期のみ結合していることを見出した。母親の抗体が子の脳の発達に与える影響を調べることを期間内の目標とし、以下のことを明らかにした。まず、IgG受容体であるFcγRI、FcγRII、FcγRIIIの全てがミクログリアに発現しており、IgG刺激により、SykおよびJak/Stat系が活性化され、Type Iインターフェロンの分泌が上昇することが分かった。IgGはFc領域のみでJak/Stat系を活性化することも明らかになった。そして、IgGによるミクログリアの貪食活性の上昇も観察された。 母親の抗体は胎盤や小腸に発現するFcRnタンパク質で子の体内に取り込まれる。我々は、母親の抗体が子に運ばれないマウス(FcRn KOマウス)を作製し、脳の発達への影響を解析したところ、FcRn KOマウスの脳においてミクログリアの増殖脳の低下、一部の抑制性ニューロンやオリゴデンドロサイトのアポトーシスが増加が見られた。最後に、行動解析を行ったところ、FcRn KOマウスは社会性行動の異常を示した。また、FcRn KOマウスは新規環境への適応に異常があることも明らかになった(Sadakata et al., J Neuroinflammation, 2024)。 以上より、母親の抗体は、子の脳のミクログリアの細胞内シグナルに影響を与え、Type Iインターフェロンを分泌させることが分かってきた。また、母親の抗体による刺激を受けない子の脳においては、ミクログリア、一部の抑制性ニューロン、オリゴデンドロサイトの数が低下し、社会性行動の異常が見られることが明らかになった。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
母親の抗体が子の脳の発達に影響を与えていることについては、一定の結果を得ることができ、論文発表を行った(Sadakata et al., J Neuroinflammation, 2024)。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後は、胎盤と母乳の比較や、過剰な抗体の流入が子の脳の発達に与える影響について解析を進める予定である。
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