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排尿に関与する中枢神経回路の機能的・形態的特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K23981
補助金の研究課題番号 22H02718 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分46010:神経科学一般関連
研究機関山梨大学

研究代表者

真仁田 聡  山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (80584135)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2022年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
キーワード前帯状皮質 / チャネルロドプシン / ChR2 / 二光子カルシウムイメージング法 / 光遺伝学法 / 経路選択的トレーサー
研究開始時の研究の概要

我々は、脳の前帯状皮質(ACC)の活動が膀胱内圧及び排尿の制御に重要であることを明らかにし、この研究を2023年度に学術論文として発表した。2024年度は、ACCの神経細胞が排尿に同期して活動するかその詳細を検討する。また、排尿時にACC→Periaqueductal gray (PAG)→Pontine micturition center (PMC)回路が機能的に働いているか検討するために、PAGにおいて「ACCから投射する軸索終末」および「PMCへ投射する神経細胞の細胞体」の活動を多色で同時カルシウムイメージングする。

研究実績の概要

今年度は、前帯状皮質:anterior cingulate cortex (ACC)の活動に依存する膀胱内圧の変化について詳細に検討し、その結果を論文にまとめた。実験においては、マウスの膀胱にカテーテルを設置し、一定の流速で膀胱に生理食塩水を注入し、膀胱内圧変化や排尿タイミングを測定した。一定の量の生理食塩水が膀胱にたまると、排尿により生理食塩水が排出される。生理食塩水の注入によって、膀胱内圧の上昇、それに続く排尿による内圧の減少が一過性的な変化として観察できる。この一過性の膀胱内圧変化は生理食塩水を膀胱に注入する間、繰り返し観察することができる。この膀胱内圧を観察できるマウスを用いて実験を行った。大脳皮質5層錐体細胞にChR2を発現するThy1-ChRマウスのACCを光刺激すると膀胱内圧が上昇した。ACCにより限局した刺激ができるよう、ACCにAAV-CaMKII-ChR2を注入し、そのマウスのACCに光を照射しても膀胱内圧が上昇した。コントロール実験として、野生型マウスやAAV-CaMKII-eYFPを注入したマウスではACCを光刺激しても膀胱内圧は上昇しなかった。ACCの活動を抑制すると膀胱内圧変化や排尿にどのような関係があるか検討した。PV-CreマウスにCre依存的にChR2を発現するAAVをACCに注入した。あるいは、野生型マウスにmDlxエンハンサーを搭載したChR2を発現するAAVをACCに注入した。これらの注入によってACCの抑制性神経細胞にChR2を発現させた。このマウスを用いて、ACCへ光照射することでACCの活動を抑制すると、膀胱内圧変化や排尿の時間間隔が伸びた。これは、ACCの活動を抑制すると膀胱内圧上昇が抑制されることを示す。本研究によって、ACCが膀胱内圧変化や排尿に重要な役割を担うことが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

得られた研究結果をまとめて、論文として発表した。Mochizuki, T.*, Manita, S.*, Shimura, H., Kira, S., Sawada, N., Bito, H., Sakimura, K., Augustine, G. J., Mitsui, T., Takeda, M. & Kitamura, K. Optogenetic stimulation of neurons in the anterior cingulate cortex induces changes in intravesical bladder pressure and the micturition reflex. Sci. Rep. 14, 6367 (2024).*These authors contributed equally

今後の研究の推進方策

我々は、脳の前帯状皮質(ACC)の活動が膀胱内圧及び排尿の制御に重要であることを明らかにし、この研究を2023年度に学術論文として発表した。2024年度は、ACCの神経細胞が排尿に同期して活動するかその詳細を検討する。また、排尿時にACC→Periaqueductal gray(PAG)→Pontine micturition center (PMC)回路が機能的に働いているか検討するために、PAGにおいて「ACCから投射する軸索終末」および「PMCへ投射する神経細胞の細胞体」の活動を多色で同時カルシウムイメージングする。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Optogenetic stimulation of neurons in the anterior cingulate cortex induces changes in intravesical bladder pressure and the micturition reflex2024

    • 著者名/発表者名
      Mochizuki Takanori、Manita Satoshi、Shimura Hiroshi、Kira Satoru、Sawada Norifumi、Bito Haruhiko、Sakimura Kenji、Augustine George J.、Mitsui Takahiko、Takeda Masayuki、Kitamura Kazuo
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 14 号: 1 ページ: 6367-6367

    • DOI

      10.1038/s41598-024-56806-8

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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