研究課題/領域番号 |
23K24001
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補助金の研究課題番号 |
22H02738 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
市川 聡 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (60333621)
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研究分担者 |
勝山 彬 北海道大学, 薬学研究院, 助教 (20824709)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 天然物 / ライブラリー / 抗菌薬 / 抗菌剤 |
研究開始時の研究の概要 |
天然物は人智を超えた活性・構造を有する重要な創薬シード分子である。申請者はこれまで、迅速かつ網羅的な中分子天然物ライブラリーの合成を可能とする「ビルドアップライブラリー構築」とその直接生物活性評価スキームを開発してきた。本申請研究では、本法を更に創薬リード創出に資する強力な中分子天然物創薬プラットホームとすべく、さらに①標的とする天然物とアクセサリーの拡充と、②様々な生物学的等価体に変換と構造最適化を行う事で、創薬リード創出を図る。薬剤耐性菌感染症を対象疾患として設定し、最終的にはこれらに対する創薬リードの創製を目指す。
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研究実績の概要 |
天然物は人智を超えた活性・構造を有する重要な創薬シード分子である。中分子天然物を創薬リードへと昇華させるためには、包括的な天然物誘導体から構成されるライブラリーの構築は極めて大きな意義を持つ。申請者はこれまで、迅速かつ網羅的な中分子天然物ライブラリーの合成を可能とする「ビルドアップライブラリー構築」とその直接生物活性評価スキームを開発してきた。本申請研究では、本法を更に創薬リード創出に資する強力な中分子天然物創薬プラットホームとすべく、さらに①標的とする天然物とアクセサリーの拡充と、②様々な生物学的等価体に変換と構造最適化を行う事で、創薬リード創出を図る。令和4年度は、コリスチン、リファンピシン、ツニカマイシン、ムレイドマイシン等のビル負度アップライブラリーを作製した。更にその直接の生物活性評価を迅速に行う事により、コリスチン、ツニカマイシン、ムレイドマイシンの3つについては、もとの天然物の生物活性を凌駕する誘導体を同定する事が出来た。また、ムライマイシンについては、連結部であるヒドラゾン構造を、化学的・生物学的により安定な結合に変換した誘導体も合成し、in vitroでの生物活性の向上と、in vivoで薬理活性を発現する誘導体の同定に至っている。コリスチンに関する論文は、既にJ. Am. Chem. Soc.にて公表されている。ムライマイシンに関する研究については、論文投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
複数の天然物のビルドアップライブラリーを合成し、それぞれ順調に生物活性の向上を図れているため。また成果公表についても、コリスチンに関する論文は、既にJ. Am. Chem. Soc.にて公表されている。ムライマイシンに関する研究については、論文投稿中である。
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今後の研究の推進方策 |
本法を更に創薬リード創出に資する強力な中分子天然物創薬プラットホームとすべく研究を推進する。まず①標的とする天然物の拡充と、付随するアクセサリーの高機能化を行う事で、ビルドアップライブラリーの質・量ともに大幅な拡充をはかり、本法の基盤強化を行う。これまでは、ヒット化合物の同定に終始していた。これらのヒット化合物を真の創薬リードへ昇華すべく、本申請では更に②ヒドラゾン結合を様々な生物学的等価体に変換し、更に構造最適化を行う事で、代謝安定性に優れ、in vivoでも薬理活性を十分に示すリードを創出する。
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