研究課題/領域番号 |
23K24048
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補助金の研究課題番号 |
22H02786 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
伊藤 慎悟 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 准教授 (20466535)
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研究分担者 |
大槻 純男 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (60323036)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2025年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 細胞膜透過ペプチド / 組織関門 / マクロピノサイトーシス / トランスサイトーシス / ドラックデリバリーシステム |
研究開始時の研究の概要 |
バイオ医薬やナノ粒子等の経口吸収や脳内送達を実現する新しい輸送機序を介した組織関門透過技術が世界中から待望されている。本研究の目的は、応募者が独自に見出した「組織関門透過ペプチド」の輸送分子機序解明に基づくマクロトランスサイトーシスの同定である。達成によって、組織関門における新たな生体高分子化合物の輸送システム解明と組織関門透過技術開発の突破口を開くことが期待される。
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研究実績の概要 |
今年度は、小腸透過環状ペプチドDNP(DNPペプチド)について、細胞内内在化に関わる分子の探索と同定を行った。まず、計画していた分子同定スクリーニングを実施する前に、DNPペプチドの配列から得られた分子情報をもとに推測した分子Xに関して検討を行った。Western blot法を用いた解析から、分子Xは小腸上皮細胞モデルであるCaco-2細胞に発現していることを見出した。次に、shRNAを用いて分子Xを安定遺伝子ノックダウンさせたCaco-2細胞を構築し、蛍光標識DNPペプチドの経細胞輸送解析を行った。その結果、分子Xの発現低下は、蛍光標識DNPペプチドのCaco-2細胞透過を有意に低下させた。また、分子Xに対する抗体を阻害剤として用いたところ、蛍光標識DNPペプチドのCaco-2細胞透過は有意に低下した。さらに、ヒト凍結切片を用いた免疫組織化学的解析から、分子Xはヒト小腸上皮細胞に局在することを見出した。以上の知見から、分子Xはヒト小腸においてDNPペプチドの経細胞輸送に関わる分子であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
DNPペプチドの経細胞輸送に関わる分子を同定できたことから、本研究は概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、小腸透過環状ペプチドDNP(DNPペプチド) について、(計画3)組織関門透過ペプチド細胞内内在化分子の輸送特性解析と(計画4)組織関門透過ペプチド輸送分子の発現量・局在解析を実施する。一方、血液脳関門透過環状ペプチドSLS(SLSペプチド)について、(計画1)組織関門透過ペプチドの細胞内内在化に関わる分子の探索と(計画2)組織関門透過ペプチド細胞内内在化分子の同定を実施する。
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