研究課題
基盤研究(B)
細胞老化、個体老化の理解はモデル生物や培養細胞を用いた研究によって大幅に進んだ一方、「なぜ老化細胞が蓄積するのか?」は未だに明らかになっていない。最近研究代表者は「DNA損傷細胞や原がん細胞などの変異細胞が上皮シートに出現したとき、変異細胞から周囲の正常細胞に向けてカルシウム波が伝播し、その波が伝播した正常細胞が集団移動することで変異細胞が体外に押し出される」という新規細胞排除機構を発見した。研究代表者は「この機構」に着目し、老化細胞の排除不全が老化細胞蓄積の引き金となるという新たな仮説を立てた。本研究ではこの仮説を検証し、個体老化や老化関連疾患を超早期に治療・予防する手法の開発を目指す。