研究課題/領域番号 |
23K24105
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補助金の研究課題番号 |
22H02843 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
清野 研一郎 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (20312845)
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研究分担者 |
和田 はるか 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 准教授 (70392181)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 免疫寛容 / 造血幹細胞 / iPS細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまで、iPS細胞を用いた移植における拒絶制御法について検討してきた。本研究ではまず、iPS細胞から作製した造血幹・前駆細胞(hematopoietic stem progenitor cell: HSPC)を用いてアロ免疫応答の制御が可能であるか検討した。現在までに、アロのレシピエントにiPS細胞由来HSPC(iHSPC)を移植することでドナーに対する免疫寛容を誘導することに成功している。さらに最近、iPS細胞からiHSPCを分化誘導しなくともiPS細胞そのものに免疫寛容誘導能があることを見出した。今後は、このiPS細胞自体が持つ免疫制御能についても詳細に解析を行う予定である。
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研究実績の概要 |
MHC適合マイナー抗原不一致のマウス皮膚移植モデルを用い、iPS細胞から作成した造血幹・前駆細胞(HSPC)の移入により拒絶反応を制御できるかどうか検討してきた。iPS細胞からHSPCを分化誘導させるためには、転写因子の遺伝子導入が必要であった。検討した結果、幹細胞の増殖に関与するLhx2並びにHoxB4の発現が有効であった。これらを発現させたHSPCを試験管内で誘導し、マウスに注射した。同種同系の場合はもちろん、前処置を施せばMHC適合マイナー抗原不一致のマウスにも生着することが判明した。同種同系の場合、20週目でのCD45キメラ率は4-5%、そのうちCD11b陽性細胞の割合は10-20%であった。アロの場合も、前処置をしっかり行えば同程度のキメラ率が得られた。このキメラ状態となったマウスにiPS細胞を同系統の皮膚を移植したところ、高効率で生着することが判明した。また、皮膚だけでなくiPS細胞そのものを移植した場合も奇形腫として生着することが判明した。メカニズムとしては、CD11b陽性Gr-1陽性のMDSC、またFoxP3陽性の制御性T細胞の増加が認められた。これらの結果から、再生医療において、iPS細胞由来HSPCを用いた免疫制御により免疫抑制剤なしの移植が可能であることが示された。さらに、完全アロの組み合わせにおいてもコスティミュラトリーシグナルの阻害を併用することにより、HSPCを用いた方法により皮膚移植編の生着が得られた。これらの結果から、iPS細胞由来HSPCを用いた免疫制御法は幅広く免疫疾患の治療に応用できることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
HSPCの分化誘導、生体に投与した際のキメラ誘導、移植実験の結果が概ね順調であるから。
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今後の研究の推進方策 |
これまでiPS細胞から誘導したHSPCの免疫制御能に着目してきたが、最近、iPS細胞そのものに免疫寛容誘導能があることを発見した。今後はその方向の研究も進める予定。
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