研究課題
基盤研究(B)
申請者は最近、各正常組織に常在する線維芽細胞に特異的なマーカーとしてMeflinを同定し、Meflin陽性線維芽細胞の機能は組織修復および線維化やがんの進行の抑制であり、一般に悪玉とイメージされている線維芽細胞の機能とは異なることを示した。さらに、Meflin陽性線維芽細胞は疾患の進行とともにMeflin陰性あるいは弱陽性のSMA陽性線維芽細胞、すなわち疾患促進性の線維芽細胞に形質転換することを見出した。本研究の目的は線維芽細胞特異的にレチノイン酸取り込み能を欠失させた際、あるいは老化を誘導した際に個体に現れる病理学的変化を検証し、正常線維芽細胞の生理的意義を明確に示すことである。