研究課題/領域番号 |
23K24111
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補助金の研究課題番号 |
22H02849 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
濱崎 洋子 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (10362477)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | T細胞老化 / 胸腺 / 恒常性増殖 |
研究開始時の研究の概要 |
歳をとるにつれて病原体やがんを排除する正常な免疫機能は低下し、感染が重篤化しやすくなり、がんの発症率も上昇する。他方、同じ免疫応答でも炎症反応や自己免疫応答は増大し、様々な代謝性疾患の発症の一因となる。この「免疫老化」という現象は、様々な加齢関連疾患に共通した基盤要因となるが、その実態とメカニズムについては不明な点が多い。本研究は、獲得免疫の中心的プレイヤーであるT細胞の老化機構について、加齢に伴い胸腺からの新たなT細胞産生が低下した結果として起こる恒常性増殖(HP)に着目して明らかにする。これにより、加齢関連疾患の予防や治療法開発の知的基盤を提供し、将来的に健康寿命の延伸に資することを目指す。
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研究実績の概要 |
様々な加齢関連疾患に共通する基盤要因として着目されている「免疫老化」は、「獲得免 疫応答能の低下」と「炎症性素因や自己免疫応答の増大」という、一見相反する現象による二面性により特徴づけられる。本研究は、加齢に伴い胸腺からの新たなT細胞産生が低下した結果として起こる恒常性増殖(HP)に着目し、HPを経たCD4陽性T細胞を移入すると炎症が増悪するという独自の予備的知見をもとに、HPがもたらすT細胞の質的変化の実態とメカニズムを明らかにする。これにより、T細胞老化が炎症性疾患の発症や病態形成との関連を明らかにすることを目指す。今年度は、成獣胸腺を摘出することにより、胸腺退縮による新たなT細胞産生の低下とその結果起こるHPを促進させるモデルを用いて、HPの過程でおこるT細胞の形質変化を明らかにするために、フローサイトメトリ解析とbulk RNAseq解析を実施した。その結果、CD4 T細胞において、HPにより変動する遺伝子をいくつか同定することができた。現在当該遺伝子のノックアウトマウスを作製し、表現型解析の準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
HPによりCD4 T細胞に起こる遺伝子変化を明らかにすることができ、発現上昇する遺伝子についてはノックアウトマウスの作製に着手することができた。
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今後の研究の推進方策 |
ノックアウトマウスが出来次第、表現型解析を行う。
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