研究課題
基盤研究(B)
膵癌は予後の悪い難治癌であり、治療法も限られていることから、新しい治療標的を見つけることが重要です。申請者は、膵癌の約4割の症例で、非必須アミノ酸の一種であるセリンの生合成経路が欠損していることを発見・報告しました(Banh & Yamamoto, Cell 2020)。本研究では、こうした膵癌細胞が、自身が合成できないセリンをどのようにして、どこから獲得しているかを明らかにし、これを標的とした治療の開発を目指します。こうした治療は、セリンを合成できる正常の細胞にとっては毒性を示さないため、癌細胞に特異的で、安全性の高い治療法になることが期待されます。