研究課題/領域番号 |
23K24188
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補助金の研究課題番号 |
22H02927 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
松崎 潤太郎 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 准教授 (60464864)
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研究分担者 |
齋藤 義正 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (90360114)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | マイクロRNA / 膵臓がん / CRISPR/Cas9 / 膵がん / 細胞外小胞 |
研究開始時の研究の概要 |
膵がんのように早期診断技術開発が待望される腫瘍において、血中マイクロRNA (miRNA)診断の実用化が期待されている。多くの臨床検体の解析から、そのコンセプトの正しさは実証されているが、血中miRNAによってなぜ膵がんが診断できるのか、正確には証明しきれていない。本研究は、マウス膵管初代培養より樹立した膵前駆細胞に遺伝子編集を行って作成した膵多段階発がん細胞株系列をマウスに移植し、発がん時に変動する血中miRNAの生理学的意義を明らかにすることで、実臨床における血中miRNA診断に必須となる基盤的知見を提供する。
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研究実績の概要 |
膵がんのように早期診断技術開発が待望される腫瘍において、血中マイクロRNA (miRNA)診断の実用化が期待されている。多くの臨床検体の解析から、そのコンセプトの正しさは実証されているが、血中miRNAによってなぜ膵がんが診断できるのか、正確には証明しきれていない。特に膵がん発がん過程において、KRASを筆頭としたドライバー遺伝子変異の蓄積のどの段階で血中miRNAプロファイルが変化するのかは不明である。加えて、膵腫瘍の発生によって周辺の細胞や免疫細胞などが反応し、分泌するmiRNAが変化することも、血中miRNAに大きく影響している可能性がある。本研究はこれらの点を考慮し、マウスで膵発がん過程での血中miRNA変化を追跡し、その意味を理解することを目的とする。 我々はマウス膵管初代培養より樹立した膵前駆細胞に対し、CRISPR/Cas9を用いて遺伝子編集を行い、KRAS、CDKN2A、TP53、SMAD4の変異を導入した膵多段階発がん細胞株系列を作成した。各細胞の培養上清より細胞外小胞を収集し、miRNA-seqによってmiRNAプロファイルを網羅的に解析した。当該細胞株をヌードマウスの膵臓内に移植し、マウス血清中のmiRNA発現変化を比較したところ、KRAS変異獲得により血中で変動するmiRNAを複数同定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
KRAS変異獲得によって細胞内で上昇し、かつ血清中でも上昇するmiRNAの同定が完了しており、現在、そのシグナル変化が発生したメカニズムを解析している。さらに我々は、膵臓がんにおいて抗PD-1抗体への奏効性と関連する可能性があるmiRNAを複数同定することに成功し、そのmiRNAがin vivoで腫瘍微小環境に及ぼす影響をシングルセルRNA-seqを活用して網羅的に解析する手法を考案した。現在その研究に要する膵がん細胞の樹立も順調に進んでいることから、当初の計画以上に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
TP53欠損株の樹立には成功したが、TP53(R172H)変異株はまだ樹立できておらず、相同組換え方による樹立に引き続き取り組む。また、腫瘍微小環境、特にT cell浸潤に関わるmiRNAの細胞外への分泌に関する研究をさらに進める。
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