研究課題/領域番号 |
23K24212
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補助金の研究課題番号 |
22H02951 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
望月 秀樹 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90230044)
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研究分担者 |
角田 渓太 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (20815500)
AGUIRRE・MARTINEZ CESAR 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任研究員(常勤) (20865597)
池中 建介 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70774058)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2025年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | αシヌクレイン / 構造多型 / 疾患構造多型 / パーキンソン病 / 多系統萎縮症 / 蛋白質凝集 / PIP3 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、患者脳内に蓄積する凝集体の構造多型に着目し、その構造多型が作られる機序と、そしてその構造多型がもたらす病態について明らかにするという視点から、神経変性疾患の病態を解明することを目的とする。最大の特徴は、患者内で蓄積する脂質等の変化を捉え、その蓄積が患者固有の凝集構造多型を生み出すか"戻り同定’する独自のアプローチにある.この手法のメリットは、αSyn凝集が起こる上流の病態変化を捉えることができることと、疾患固有の凝集多型が生まれる分子変化を解析できる点にある
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研究実績の概要 |
αSynと結合する脂質をメンブレンストリップ法で探索したところ、ホスファチジルイノシトール3リン酸(PIP3)が強く結合することを見出しました。さらにPIP3とαSynを混ぜたところ、αSynが異常な構造をもつ凝集体を作ることがわかりました。この凝集体の形や性質を調べたところ、いくつかあるαSynが蓄積する病気の中で、特にパーキンソン病患者さんの脳内で蓄積するαSyn凝集体と形や性質が類似していることを明らかにしました。次に、培養細胞や神経細胞においてPIP3が蓄積する処置をすると、リソソームやシナプス終末といった、実際のPD患者でαSynが凝集を開始する場所においてPIP3と一緒に凝集蓄積するαSynが観察されました。PD患者の脳組織のPIP3の量を、質量分析や免疫染色を用いて測定したところ、PD患者において過剰に蓄積していることがわかりました。さらに免疫染色でαSyn凝集体とPIP3が一緒に凝集していることを示しました。これらの結果から、PIP3の過剰な蓄積が、PD患者においてαSynのレビー小体形成のきっかけになっていることを示唆し、これまで明らかにされてこなかったαSyn凝集のきっかけの一部を解き明かしました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、αシヌクレインの凝集にかかる因子を順調に同定しており、計画通りである。
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今後の研究の推進方策 |
PIP3との結合を阻害する薬剤のスクリーニングをする。αSynはN末端とNAC領域でPIP3と結合している。αSynの同部位に結合し、PIP3との結合を拮抗阻害するような薬剤をスクリーニングする。また、PIP3以外の候補として、ポリアミンを想定している。ポリアミンがPDにおいてどの程度量的に変化しているのかを質量分析顕微鏡を用いて検討する。質量分析顕微鏡は大阪大学工学部との共同研究で行う。さらに、構造多型の決め手となる分子内結合についてさらに理解を深めて、細胞内で起こるどのような分子変化が構造多型を決めているのか明らかにする。
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