研究課題/領域番号 |
23K24264
|
補助金の研究課題番号 |
22H03003 (2022-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
|
研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
岩田 仲生 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60312112)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
|
キーワード | 統合失調症 / 治療抵抗性統合失調症 / ポリジェニックリスクスコア / 治療抵抗生統合失調症 |
研究開始時の研究の概要 |
全ゲノム関連解析等により統合失調症(SCZ)関連遺伝子数は数百を超え、指数関数的に増加することが判明し、SCZの遺伝要因構築は幾つかの主要な分子・システムではなく、多数の遺伝リスク(ポリジェニックリスク)と環境要因の相互作用として理解する認識論が主流となっている。しかしポリジェニックリスクは、真の病態の起点となる分子システムを直接創出することはできない。そこでSCZと分子との因果関係が唯一証明されているドパミンD2受容体とそのシグナル伝達機構に着目し、莫大なゲノム情報からリスクを「濃縮」しリン酸化プロテオームの手法を駆使して、真のSCZ関連分子を網羅的にクローングすることで、SCZ病態解明の突破口を創出する。
|
研究実績の概要 |
統合失調症は我が国の重要健康課題であるが、本病態に深く関与する遺伝要因の詳細や診断や治療に結びつく生物学的証左は未だに不明である。 本研究では、既存の統合失調症ゲノムデータサンプルのDeep Phenotypingを行いPolygenic Risk Score (PRS) 毎の遺伝要因構築を基盤とした臨床情報と関連遺伝子データ解析プラットフォームを整備すること、またD2受容体アンタゴニスト存在下におけるリン酸化プロテオミクス解析による細胞内リン酸化タンパク質の網羅的同定することを通じて、統合失調症の幻覚・妄想の分子機構のモデル構築を行い検証する。 本年度は、統合失調症リスクが「濃縮」されているPRS上位集団では治療抵抗性統合失調症の割合が高くなるという仮説の検証を行うために必要となるPRS上位集団における治療抵抗性統合失調症と非治療抵抗性統合失調症の割合を算出するために、統合失調症PRSの分布においてスコアが上位に位置する集団に対して、症状評価を行い治療抵抗性統合失調症と非治療抵抗性統合失調症の選出を進めた。さらに、PRS最上位集団と最下位集団における臨床的特徴の差異を明らかにすべく、症状評価スケールを用いた評価を進めた。なお、これらの解析の検出力を向上させるべく、対象とする統合失調症GWASデータセットを約5000人まで倍増させることも行なった。 また、マウス脳を用いたD2受容体アンタゴニスト存在下におけるリン酸化プロテオミクスによる細胞内リン酸化タンパク質の網羅的同定解析を引き続き行なった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
統合失調症サンプルのDeep Phenotypingにおいて、詳細に評価を進めていることもあり、すべての評価を終えていないことから、進捗がやや遅れていると判断する。
|
今後の研究の推進方策 |
統合失調症PRSで層別化した集団のDeep Phenotypingを引き続き行う。マウス脳を用いたD2受容体アンタゴニスト存在下におけるリン酸化プロテオミクスによる細胞内リン酸化タンパク質の網羅的同定解析を引き続き行う。
|