研究課題/領域番号 |
23K24305
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補助金の研究課題番号 |
22H03044 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
有馬 勇一郎 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 特任准教授 (60706414)
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研究分担者 |
日野 信次朗 熊本大学, 発生医学研究所, 准教授 (00448523)
辻田 賢一 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (60571263)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | DOHaD / ケトン体代謝 / Hmgcs2 / 心筋成熟 / エピゲノム / ミトコンドリア / ケトン体 / 新生児期 |
研究開始時の研究の概要 |
Developmental Origins of Health and Diseases(DOHaD)説は、胎生期や生後早期の発育環境が成人後の疾病素因形成に影響するという概念である。本邦においても看過できない問題であるが、メカニズムが昭kでない。これまでに、DOHaD説の実験的検証を目指した研究を進め、新生仔期の心臓におけるケトン体合成が、心筋細胞の成熟・組織構築に作用していることを見出しており、本研究では新生仔期のケトン体代謝が、心臓の発育にどのように影響し、成人後の疾病素因に影響するかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、新生児期のケトン体代謝を介した心筋成熟・心内微小環境構築機序の解明を目指して、遺伝子改変マウスをもちいた表現型の解析と、特に注目しているケトン体による遺伝子発現・エピゲノム変化について注目して解析を進めた。遺伝子発現解析については、ケトン体合成不全マウスで認める心筋成熟不全の機序を明らかにするため、ラミンとPCM1も指標として心筋細胞特異的な核抽出をおこない、1,000核から安定的にcDNAライブラリーを抽出することに成功した。得られたサンプルを用いて1細胞完全長total RNA-seq解析(RamDA-seq)を実施し、網羅的な遺伝子発現状態の比較を実施することに成功した。また、epigenome解析についても5,000核からATAC-seqを行う手技を確立し、CUT&Tag法を用いてH3K27Ac, H3K9Acについては50,000核からのヒストン修飾状態を検出することに成功した。現在、これらのオミクスデータを統合したトランスオミクス解析を進めている。今後、異なるステージでのオミクス情報の取得と、異なるヒストン修飾の評価を進めることで、微小環境におけるケトン体代謝の働きを明らかにすることを目指している。また、心筋成熟遅延の表現型に関連して、心筋再性能の変化についても検討する意義があると考えられたため、マウス新生児を用いた心筋梗塞モデルの作成に着手している。現在野生型幼獣を用いた健闘にて安定的なモデル作成ができるようになったため、ケトン体合成不全マウスでの検討を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画で想定していたオミクス解析も順調に実施できており、データ検討も遅延なく進められているため。
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今後の研究の推進方策 |
トランスオミクス解析によりケトン体代謝の変化がもたらす影響を評価する。
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