研究課題/領域番号 |
23K24312
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補助金の研究課題番号 |
22H03051 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
正宗 淳 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90312579)
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研究分担者 |
赤池 孝章 東北大学, 医学系研究科, 教授 (20231798)
濱田 晋 東北大学, 大学病院, 助教 (20451560)
田口 恵子 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (20466527)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 活性イオウ / 活性硫黄 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌細胞は細胞生存にとって極めて過酷な膵癌微小環境にも適応し、難治性の根幹をなす治療抵抗性や悪性形質を獲得する。しかし、その過程にどの適応機構が中核的に寄与するかは明らかでない。先行研究では酸化ストレス応答機構阻害が膵癌進展を抑制したことからその中核的な役割が想定されたが、Nrf2阻害のみでは完全な制御には至っておらず新たな治療標的分子同定が急務である。システインパースルフィドに代表される活性硫黄は低酸素をはじめとする悪条件下での細胞生存に寄与するが、膵癌進展過程における意義は未解明である。本研究計画では膵癌が難治化に至る過程での活性硫黄化の意義を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度は研究初年度として、Cars2ヘテロノックアウト付加KPCマウスの作製を実施した。Cars2ヘテロノックアウトKPCマウス(膵特異的変異Kras, p53発現)、Cars2ヘテロノックアウトKCマウス(膵特異的変異Kras発現)が得られ、野生型KPCマウスと同様に生後90日まで生存することを確認した。Cars2ヘテロノックアウトKCマウス膵組織においては前癌病変であるpancreatic intraepithelial neoplasmの形成数が減少する傾向がみられた。Cars2ヘテロノックアウトKPCマウス1頭で膵発癌がみられたが、組織型は野生型KPCマウスと類似した腺癌を呈していた。Cars2ヘテロノックアウトマウスより膵星細胞を分離し、SV40導入により不死化し細胞株を樹立した。樹立細胞株は10%ウシ胎児血清添加DMEMにて継代可能であったが、野生型膵星細胞株に比べて細胞増殖能・遊走能は低下していた。Cars2ヘテロノックアウト膵星細胞の酸化ストレス耐性を評価するためにマレイン酸ジエチル処理後の細胞生存率を野生型膵星細胞株と比較したが、Nrf2欠損膵星細胞株とは異なり明らかな脆弱性は認めなかった。我々はこれまでにヒトおよびマウス膵星細胞の培養上清刺激が膵癌細胞の増殖を促進することを報告してきたが(Takikawa, Pancreas 2017; Tanaka, AJP-GI 2021)、Cars2ヘテロノックアウト膵星細胞株の培養上清刺激ではむしろ増殖が抑制されることが判明した。処理後のKPCマウス膵癌細胞株では細胞周期の抑制因子であるp21発現が増加し、促進因子のcyclin D1は減少していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
活性硫黄の合成に不可欠なCars2発現が減少した膵癌モデルマウス・細胞株が樹立されており、解析対象となる組織・細胞の蓄積が進んでいる。活性硫黄合成系の改変に伴う細胞機能の変化も見出され、進捗はおおむね順調である。
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今後の研究の推進方策 |
Cars2ヘテロノックアウトKPCマウス・KCマウスの膵組織における活性硫黄のプロファイルを野生型KPCマウス・KCマウスと比較予定である。膵星細胞と膵癌細胞の相互作用においてCars2ヘテロノックアウトにより影響を受ける責任分子につき、マイクロアレイなど網羅的解析により解明する。
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