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クロマチン立体構造からの細胞系譜解析を用いた膵癌新規分子標的の同定と検証

研究課題

研究課題/領域番号 23K24314
補助金の研究課題番号 22H03053 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

立石 敬介  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (20396948)

研究分担者 山本 恵介  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10608532)
工藤 洋太郎  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90608358)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
キーワードクロマチン / 膵癌
研究開始時の研究の概要

最近の成果として、ATAC-seqとHi-C解析を用いた膵癌細胞特異的なクロマチン立体構造を明らかにし、それが特徴的な細胞分化系譜のパターン及び発現プロファイルを規定することを見出した。
本研究では、特異的クロマチン構造に規定される、膵癌における細胞系譜リプログラミングの解析を行い、それに付随する発現プロファイルと鍵転写因子を明らかにする。最終的にはその生物学的意義と分子標的としての可能性を検討し、現行のoncogene addictionに立脚する分子標的薬とは異なる機序としての、epigenome addictionを標的とする膵癌治療への可能性を探索する。

研究実績の概要

現行の分子標的薬の有効性は、遺伝子変異などのゲノム異常に依存している場合が多い。一方で塩基配列変化を伴わずに遺伝子転写を制御するDNAメチル化やヒストン修飾などのエピゲノム制御については、癌細胞が特異的にaddictする機構が存在するかは未だ明らかでない。エピゲノム修飾は細胞分化、代謝状態や免疫応答と相互に関連し合うことから、多彩な機序で癌の性質に影響を及ぼしうると考えられる。膵癌細胞も発癌の過程、あるいは微小環境からの慢性的刺激を受ける過程で、それに適応し生存するための特有のエピゲノム状態を構築あるいはリプログラムしている可能性が考えられる。よって膵癌特有のクロマチン構造・エピゲノムプロファイルに基づく新たな分子標的という治療概念・可能性を提唱し、その具体的な分子機序について検討する研究計画を立案した。
研究代表者の最近の研究成果として、ATAC-seqとHi-C解析を用いた膵癌細胞特異的なクロマチン立体構造を明らかにし、それが特徴的な細胞分化系譜のパターン及び発現プロファイルを規定することを見出した。
本研究では、特異的クロマチン構造に規定される、膵癌における細胞系譜リプログラミングの解析を行い、それに付随する発現プロファイルと鍵転写因子を明らかにする。最終的にはその生物学的意義と分子標的としての可能性を検討し、現行のoncogene addictionに立脚する分子標的薬とは異なる機序としての、epigenome addictionを標的とする膵癌治療への可能性を探索する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでに各種膵腫瘍のクロマチン構造を比較解析するために、オルガノイド23例を用いてATAC-seqを行った。結果として通常型およびIPMN由来癌などの膵癌のサブタイプごとに明確に層別化されるオープン領域の傾向が認められ、ゲノムワイドのオープンクロマチンの分布が各々膵腫瘍別に特異的であることを示唆していた。現在、層別化された膵腫瘍ごとに各々に有意に特徴的なオープンクロマチン領域を抽出し比較中である。

今後の研究の推進方策

抽出されたクロマチン領域近傍の遺伝子発現をRNA-seq データと照合し、実際にオープンクロマチンとしてRNA 発現の差に寄与しているelement を同定する。さらにはそれらopen 領域の違いに関連する転写因子候補につきfootprint 解析を行い明らかにすることで、クロマチン構造の違いによる膵腫瘍ごとの特性を制御する鍵転写因子を同定する。
上記から明らかとなった制御因子群・鍵転写因子については、その阻害剤、あるいはover expression やknockdown を行うことで、癌オルガノイドへの生存・悪性度に対する寄与の大きさを検証する。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] HNF1B‐driven three‐dimensional chromatin structure for molecular classification in pancreatic cancers2022

    • 著者名/発表者名
      Kato Hiroyuki、Tateishi Keisuke、Iwadate Dosuke、Yamamoto Keisuke、Fujiwara Hiroaki、Nakatsuka Takuma、Kudo Yotaro、Hayakawa Yoku、Ijichi Hideaki、Otsuka Motoyuki、Kishikawa Takahiro、Takahashi Ryota、Miyabayashi Koji、Nakai Yousuke、Hirata Yoshihiro、Toyoda Atsushi、Morishita Shinichi、Fujishiro Mitsuhiro
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: 114 号: 4 ページ: 1672-1685

    • DOI

      10.1111/cas.15690

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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