研究課題/領域番号 |
23K24342
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補助金の研究課題番号 |
22H03081 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
福永 興壱 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (60327517)
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研究分担者 |
加畑 宏樹 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60528537)
白崎 善隆 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (70469948)
茂呂 和世 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (90468489)
鎌谷 高志 東京医科歯科大学, M&Dデータ科学センター, 講師 (90645764)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 難治性喘息 / LCI-S / 免疫フェノタイプ / 1細胞分泌時間イメージング法(LCI-S) / 2型自然リンパ球 / リンパ球 / 1細胞分泌時間イメージング法(LCI-S) |
研究開始時の研究の概要 |
喘息は我が国の成人において120万人が治療を受けている疾患であるがそのうちの5-10%が吸入ステロイドを中心とした標準的喘息治療に不応性の難治性喘息と言われている。これら治療抵抗性の喘息に対して生物学的薬剤がこの10年間で上市されていきたが、使用選択にあたってはいまだ確立された治療体系の構築がなされていない。そこで今回我々は難治性喘息患者においてリンパ球を中心とした細胞機能評価を新たな技術(Live cell imaging for secretion activity: LCI-S)を用いて免疫フェノタイプを検討し、難治性喘息患者を層別化するシステムを確立し、最終的には治療効果を予測できるアルゴリズムを確立する。
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研究実績の概要 |
喘息は我が国において約120万人の成人が治療を受けている呼吸器疾患であるが、そのうちの5-10%がコントロール不良な難治性喘息と考えられている。このような治療に難渋する喘息患者に対して現在5種類の生物学的製剤が使用されているが、適切な治療選択のためのアルゴリズムはいまだ確立されていない。そこで我々は1細胞分泌時間イメージング法(LCI-S)という新たな細胞解析システムを使用し、難治性喘息患者の病態をリンパ球のフェノタイプによって層別化し、生物学的製剤の治療効果を予測できるシステムを構築することを目指している。 昨年度、喘息患者と非喘息患者における末梢血ILC2のLCI-S解析を行い、喘息患者のILC2がIL-4シグナルによって2型サイトカイン産生が亢進していることを報告した(Baba R, et al. JACI:Global, 2022)。その際に、ILC2をシングルセルレベルにて観察すると、ILC2の活性化状態にheterogeneity(多様性)があることが判明し、今年度はILC2の活性化初期のメカニズム(Tanaka Y, et al. Commun Biol, 2023)や活性化に関わる新しい亜鉛制御機構(Irie M, et al. Cell Rep, 2023, Irie M, et al. Star Protocol, 2023)について明らかにした。 さらに、抗IL-5受容体抗体や抗TSLP抗体を使用した患者において、治療前と治療24週間後の時点でLCI-S解析を行うことで、リンパ球フェノタイプが治療効果の予測に有用か解析を行い、本解析結果の一部を第64回日本呼吸器学会学術講演会にて発表した。 次年度以降はさらに解析を進め、難治性喘息の新しいバイオマーカーとしてのLCI-Sを用いた解析システムの構築を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今回、解析チップ作成に必要な原材料の価格高騰やコロナの影響による患者リクルートの難航などの問題に直面したが、これまでに約200件以上のLCI-S解析を施行することができ、リンパ球フェノタイプを用いた患者層別化や生物学的製剤の治療効果予測に関する解析に必要なデータが順調に集まりつつある。また、LCI-Sを用いて明らかになったリンパ球のheterogeneityの解析から、新しいバイオマーカーや治療標的の同定につながる知見が得られており、本研究計画の進捗は順調に進んでいると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
重症喘息患者の末梢血における自然リンパ球とT細胞のLCI-S解析も施行しており、リンパ球フェノタイプと臨床像の関係について現在解析も進めている。引き続き今年度もLCI-Sを用いたリンパ球解析を進め、リンパ球フェノタイプによる患者層別化や生物学的製剤の治療効果を予測できるか評価を行う。特に、TSLPはILC2に対してステロイド抵抗性を誘導するサイトカインであり、抗TSLP抗体の治療によりILC2のステロイド抵抗性が改善するかどうかなども解析を行うことを検討している。
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