研究課題/領域番号 |
23K24355
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補助金の研究課題番号 |
22H03095 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
本田 哲也 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40452338)
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研究分担者 |
藤山 俊晴 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (60402301)
栗原 和生 浜松医科大学, 医学部, 助教 (40907961)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | アトピー性皮膚炎 |
研究開始時の研究の概要 |
アトピー性皮膚炎(AD)は最も頻度の高い慢性炎症性皮膚疾患の一つであり、その免疫病態獲得免疫系、自然免疫系が複雑に関与している。しかし、獲得免疫系の活性化機構、自然免疫系の生理的意義、病態形成における獲得免疫系と自然免疫系の相互関係性は未だ不明な点が多い。さらに、多くの知見は動物モデルを用いた解析から得られており、ヒトにおける意義は依然不明である。本研究では、ヒト検体を駆使してAD病変部における自然免疫系細胞と獲得免疫系細胞の活性化機序、それらの協調メカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
アトピー性皮膚炎は最も頻度の高い慢性炎症性皮膚疾患の一つであり、その免疫病態獲得免疫系、自然免疫系が複雑に関与している。しかし、獲得免疫系の活性化機構、自然免疫系の生理的意義、病態形成における獲得免疫系と自然免疫系の相互関係性は未だ不明な点が多い。さらに、多くの知見は動物モデルを用いた解析から得られており、ヒトにおける意義は依然不明である。本研究では、ヒト検体を用いてアトピー性皮膚炎病変部における自然免疫系細胞と獲得免疫系細胞の活性化機序に取り組んだ。 アトピー性皮膚炎はタイプ2サイトカインによって生じる炎症であり、病変部でのその主な産生細胞は獲得免疫系細胞であるTリンパ球である。したがってアトピー性皮膚炎患者皮膚生検組織をIL-2, aCD3/CD28抗体入り培地で培養し、Tリンパ球を培養した。培養リンパ球をTCR刺激下で各種アラーミン(TSLP,IL-18, IL-33, IL-25,IL-1)で刺激し、そのIL-4, IL-13などのタイプ2サイトカイン産生能についてフローサイトメトリー解析をおこなった。その結果、アラーミンで刺激によりタイプ2サイトカイン産生が増強されることが明らかとなった。すなわち、獲得免疫系細胞の活性化が自然免疫系細胞の活性化因子により誘導される可能性がしめされた。一方で、アラーミン刺激により活性化が強く誘導される患者リンパ球と、誘導が弱い患者リンパ球が存在することも明らかとなった。病態形成に関わる免疫細胞以外の細胞集団として、さらに血管内皮に着目した。ヒトアトピー性皮膚炎病変部では、PNAd陽性の毛細血管が発達していた。その形成機序としてリンホトキシンが関与していることを明らかとした。また機能的には皮膚炎症時のリンパ球浸潤を促進的に制御し、炎症の再燃に関与している可能性をマウスモデルを用いて明らかとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アラーミンという自然免疫系細胞の活性化因子が、アトピー性皮膚炎病変部において獲得免疫系細胞の活性化を調節している新たな可能性を示すことができた。また病変部のPNAd陽性血管がアトピー性皮膚炎の再燃に関与している可能性を示すことができた。
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今後の研究の推進方策 |
獲得免疫系細胞を活性化するアラーミンの同定と、その活性化誘導メカニズムについて検討する。PNAd陽性血管については、アトピー性皮膚炎以外の慢性炎症性皮膚疾患での機能とその形成機序について検討する。
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