研究課題
基盤研究(B)
加齢に伴う造血幹細胞の機能低下は、自身のオルガネラ変化や骨髄微小環境における自然炎症を伴い、造血組織が老化する要因であるが、そのメカニズムには不明な点が多い。近年、ネクローシスの分子経路が次々と同定され、自然炎症の重要な発生源として注目されている。研究代表者は、制御されたネクローシスの一つであるネクロプトーシスが様々な炎症刺激によって造血幹細胞で活性化し、造血幹細胞の加齢性変化に重要な役割を担うことを明らかにしてきた。そこで本研究では、ネクロプトーシスと自然炎症、造血幹細胞の加齢性変化の因果関係を明らかにし、ネクロプトーシス経路の阻害剤を用いた造血組織の老化抑制を試みる。