研究課題/領域番号 |
23K24365
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補助金の研究課題番号 |
22H03106 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松岡 雅雄 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 客員教授 (10244138)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | HTLV-1 / HBZ / 成人T細胞白血病 / ATL / HTLV-I / Tax |
研究開始時の研究の概要 |
HTLV-1は成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスであり、日本には約80万人のHTLV-1キャリアが存在し発がん機構解明、治療法開発は重要な課題である。我々はHTLV-1がコードするHTLV-1 bZIP factor(HBZ)の重要性を明らかにしてきた。HBZはタンパク質をコードするだけでなくHBZ RNAも機能を有する。何故HTLV-1が高率にヒトに白血病を引き起こすかは不明であった。HBZがヒトの抗レトロウイルス因子APOBEC3Gに十分対抗できるように進化適応しておらず、むしろ発がんに関連することを見出しており、本研究では、その機構を明らかにする。
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研究実績の概要 |
ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)がコードするHBZが抗レトロウイルス因子であるAPOBEC3Gに結合して阻害することを見出したが、APOBEC3GがTGF-beta経路の活性化を引き越すことを見出し、その機序として下流転写因子であるSmad3のリン酸化を亢進することを明らかにした。HBZはSmad3とp300と結合することよってTGF-beta経路を活性化することからHBZ, APOBEC3Gによる活性化は異なる機序により協調的に活性化することが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
HBZによるAPOBEC3G抑制機構、進化不適合による新たな細胞増殖機構を明らかにするなど着実に成果を上げている。
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今後の研究の推進方策 |
HBZというbifunctional RNAとして作用するウイルス遺伝子による病原性発現機構を明らかにするために、APOBEC3Gとの協調作用、HBZ RNAの作用機構を明らかにしていく。
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