研究課題/領域番号 |
23K24470
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補助金の研究課題番号 |
22H03211 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小林 恭 京都大学, 医学研究科, 教授 (00642406)
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研究分担者 |
北 悠希 京都大学, 医学研究科, 助教 (90647455)
佐野 剛視 京都大学, 医学研究科, 助教 (60866309)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | 膀胱癌 / オルガノイド / 癌免疫療法 / がん免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
尿路上皮癌領域で克服すべき重要課題としては、ドライバー変異を中心とした病態メカニズムの解明、免疫チェックポイント阻害薬を中心とした腫瘍免疫治療のモデル化とそれに基づく新規治療方法の創出が挙げられる。本研究では独自に樹立した尿路上皮オルガノイドを用いた膀胱癌の病態メカニズムの解明と、同系マウスへの移植による腫瘍免疫治療のモデル化を目的とする。 腫瘍形成・転移・薬剤耐性に関連する遺伝子の探索や、様々な組織亜型・分子サブタイプの再現や治療法開発に関する新規知見を生み出す創造性の高いシステムとして、膀胱癌以外の癌研究への波及効果も期待される。
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研究実績の概要 |
膀胱癌において、Trp53 R172H/-(LOH)とPtenの欠失がオルガノイド癌化の必要十分条件であり、basal squamous subtypeの腫瘍を形成する。Trp53 -/-、Pten -/-とTrp53 R172H/-、Pten -/-のオルガノイドを免疫不全マウスおよび野生型B6マウスの皮下に移植すると、腫瘍形成率および腫瘍増大速度はいずれも後者のほうが高いことが分かった。ヒト膀胱癌でもp53変異はほとんどが点変異であることから、p53の点変異がp53の欠失と比較してよりagressiveな腫瘍を形成するメカニズムを探索するに至った。 RNAseqの結果から、野生型p53の欠失がインターフェロンパスウェイの高上方制御に関与することが分かった。一方、Ptenの欠失は代謝パスウェイの情報制御に関与していた。免疫染色とサイトカインアレイにより、p53のR172H変異は、p53欠失と比較してCD8陽性T細胞の腫瘍浸潤が明らかに少なく、サイトカインの放出が少ないことが分かった。このことから、p53のR172H変異は、p53の欠失と比較して免疫逃避メカニズムを誘導することで腫瘍の形成・増大が促される可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、RNAseqやサイトカインアレイの想定する結果が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
上述の免疫逃避メカニズムと免疫チェックポイント阻害薬の反応性との関連を調査するため、投薬実験を計画する。p53 -/-、Pten -/-およびP53 R172H/-、Pten -/-のオルガノイド由来同系皮下腫瘍を用いて抗マウスPD-1抗体を投与し、腫瘍増殖を評価するとともに、投与プロトコール終了後の腫瘍組織を採取し、FACSやsingle cell RNAseqにより腫瘍微小環境に与える影響も評価する。
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