研究課題/領域番号 |
23K24551
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補助金の研究課題番号 |
22H03293 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
志茂 剛 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40362991)
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研究分担者 |
吉田 祥子 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (00616047)
堀江 尚弘 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (30802318)
奥井 達雄 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (40610928)
建部 廣明 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (40638293)
平木 大地 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (40877560)
谷村 明彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70217149)
長塚 仁 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70237535)
細矢 明宏 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70350824)
高畠 清文 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (70736537)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2025年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 癌骨破壊 / 破骨細胞 / Hedgehog / 口腔癌 / 顎骨破壊 / 口腔がん / 癌 / 骨破壊 / 癌骨微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,免疫チェックポイント阻害剤が再発頭頸部扁平上皮癌における新たな治療戦略として加わり良好な治療成績が報告されているが、その有効性が一部の患者に限定的である問題が顕在化してきた。癌骨破壊微小環境下でHedgehogシグナルは幹細胞から腫瘍血管形成に重要な役割をもっており,免疫学的多様性を備える異常な腫瘍血管を標的とした先端的な治療法としての応用性に着目した。本研究では免疫チェックポイント阻害剤に耐性を有す顎骨破壊を伴う進行癌に対する治療応用をめざし,幹細胞制御と腫瘍血管形成におけるHedgehogシグナルネットワークの分子基盤の解明を切り口に,癌骨微小環境改変治療法への展開を図る。
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研究実績の概要 |
口腔癌の顎骨浸潤は、化学療法の効果が期待できず外科療法が選択される。しかしながら、機能温存の観点から問題点も多く、顎骨切除症例における歯肉癌骨髄浸潤は予後に独立して寄与し(Yoshida, Shimo et al. Anticancer Res 2018)、癌を取り巻く微小環境が癌幹細胞維持や薬剤耐性獲得に関与することから癌骨破壊微小環境は新たな治療標的となる可能性がわかってきた。これまで申請者はSonic hedgehog (SHH)、そのシグナル分子Gli1、Gli2の口腔扁平上皮癌における発現を報告してきた。 皮膚メラノーマ臨床切除標本におけるGli1、Gli2、SHHの発現の相関を検討すると、腫瘍細胞におけるGli1及びGli2とSHHの免疫染色発現強度は有意に正の相関を認めた。顎骨浸潤を伴う口腔メラノーマ切除検体において、Gli1及びGli2とSHHは腫瘍細胞、破骨細胞、腫瘍血管にその発現を認めた。 申請者はマウス脛骨にマウスメラノーマB16細胞を移植し、骨破壊モデルを作成し、癌微小環境メカニズムを解析した。脛骨皮質骨周囲のTRAP陽性破骨細胞、Endomucin陽性の腫瘍血管内皮細胞の増大を認め、HedgehogシグナルGli1、Gli2阻害剤GANT61はTRAP陽性細胞、Endomucin陽性細胞数を抑制した。GANT61はMelanA陽性腫瘍細胞に対するGli1、Gli2、PD-L1陽性細胞数を抑制し、アポトーシスを促進しPD-L1発現を抑制するメカニズムが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
学外、学内の共同研究者と共に課題の研究をおこなっており、今後も学会発表、論文発表を継続して行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
癌骨破壊微小環境に存在する腫瘍血管はどのような免疫抑制微小環境を形成し,Hedgehogシグナルネットワーク分子が関与するのか明らかにしていく。
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