研究課題/領域番号 |
23K24557
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補助金の研究課題番号 |
22H03299 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
竹内 研時 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (10712680)
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研究分担者 |
近藤 克則 千葉大学, 予防医学センター, 教授 (20298558)
相田 潤 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80463777)
小坂 健 東北大学, 歯学研究科, 教授 (60300935)
草間 太郎 東北大学, 歯学研究科, 助教 (00907892)
福田 治久 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30572119)
古田 美智子 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (20509591)
大野 幸子 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (20797237)
佐藤 俊太朗 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (20738926)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | 健康寿命 / ビッグデータ / 医療費 / 介護費 / 因果推論 / 要介護 / 高齢者 / 現在歯数 / 嚥下機能 / 咀嚼機能 / 口腔乾燥 |
研究開始時の研究の概要 |
健康寿命延伸を目指した介護予防の観点から、口腔の健康維持の重要性が指摘されているが、具体的な影響メカニズムは不明である。口腔の健康と医療費との関連についても、重大な未調整交絡の存在や無作為化比較試験(RCT)の実施困難性から因果関係は不明である。本研究は、交絡因子の情報を網羅した数十万人規模のビッグデータを構築し、因果推論手法を適用することで、口腔の健康と医療・介護費との関連の因果関係の解明を目指す。また、媒介分析の適用から、要介護の主要因である非感染性疾患を介した口腔の健康の要介護発症への影響メカニズムを解明し、口腔から健康寿命延伸と医療・介護費抑制を目指す世界初のエビデンスの創出を目指す。
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研究実績の概要 |
住民の健康改善に資するエビデンス創出を目指した多地域コホート研究であるLIFE Studyの収集データを用いて、歯科レセプトから現在歯数を精度良く推計するためのプログラムの開発を行い、全身疾患との関連を検討した。ある1自治体の国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入しており歯科検診 (歯周疾患検診等の自治体の定める歯科検診)を受診した20~70歳の成人を対象に、歯科レセプトに記入された歯式の情報を用いて現在歯数を推定した。現在歯数のリファレンススタンダードには歯科検診時の歯数の記録を用いた。その結果、10,154人の対象者のうち、歯科レセプトから評価された歯の数の平均は20.9本、歯科検診での歯の数の平均は20.5本であり、両者の平均差は0.5本であり、その数はほとんど一致し、歯科レセプトから予測する歯の数の推計は一定の妥当性が確認された。また、上記の歯科レセプトから推計した現在歯数を曝露に、2016年4月1日から平均3年の追跡期間内の肺炎球菌感染症やアルツハイマー病の新規発生との関連を生存時間分析で検討したところ、20本以上の歯を有する者と比較して、1~9本の歯を有する者は、肺炎球菌感染症とアルツハイマー病の新規発症リスクがそれぞれ1.29倍(95%信頼区間:1.17-1.43)と1.19倍(95%信頼区間:1.04-1.36)高かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度から一部継続で実施したJAGESプロジェクト(健康長寿社会を目指した予防政策の科学的基盤形成のための多地域コホート研究)の2022年度調査について、データクリーリングが完了し、過去の収集データと結合も進み、データが利用可能な状態となった。次年度以降のLIFE Studyにおける疫学調査とデータ解析の前段階として、歯科レセプトから推計する現在歯数の精度の妥当性の検証も完了した。
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今後の研究の推進方策 |
医療費や介護費などをアウトカムとする際、観測期間中に費用の発生しない者を考慮に入れるなど、分布の偏りを考慮したモデル選択を行った上で、口腔の健康や歯科保健サービスが医療・介護費に与える影響を推定する。
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