研究課題/領域番号 |
23K24605
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補助金の研究課題番号 |
22H03347 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
櫻井 健一 千葉大学, 予防医学センター, 教授 (80323434)
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研究分担者 |
江口 哲史 千葉大学, 予防医学センター, 講師 (70595826)
山本 緑 千葉大学, 予防医学センター, 助教 (90597121)
高谷 里依子 千葉大学, 予防医学センター, 助教 (20772370)
高橋 朋子 千葉大学, 予防医学センター, 特任助教 (50770690)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 肥満 / 胎児期環境 / 出生コホート / 胎児期 / 小児肥満 / レプチン / 小児 |
研究開始時の研究の概要 |
小児期の肥満は成人期の肥満につながるため、生活習慣病の予防において解決すべき課題 となっている。妊娠中の母体腸内細菌叢が胎児にさまざまな影響を与え、小児期肥満と関連することが報告されている。そこで、本研究では妊娠中母体腸内細菌叢が小児肥満に与える影響およびそのメカニズムの解明を目的とする。出生コホートにて妊娠中腸内細菌叢と臍帯血アディポカイン濃度との関連、さらに小児期体格等への影響を解析する。本研究の成果は肥満、その先にある生活習慣病を標的とした胎児期からの予防医学の確立に貢献しうる。
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研究実績の概要 |
妊娠中の母体腸内細菌叢と小児期肥満との関連についてのヒトでの報告は少ない。そこで、本研究では、1. 妊娠中母体腸内細菌叢による胎児期アディポカインへの影響、2. 胎児期アディポカインと小児期肥満との関連、3. 母体腸内細菌叢および胎児アディポカインが小児肥満に影響を与えるメカニズム、を明らかにすることにより、「妊娠中母体腸内細菌叢が小児肥満に与える影響」を明らかにすることを目的としている。2023年度は以下の項目について研究を実施した。 a)コホート参加者のリクルートおよび母体生体試料収集:参加者リクルートは2023年4月末までおこなった。最終的な参加登録は559名となった。妊娠中の便検体採取及び臍帯血の採取も完了し、千葉大学予防医学センターバイオバンクにて保管している。 b)母親に関する質問票調査:コホート参加者に対して妊娠初期(14週まで)および妊娠後期(32週前後)に質問票調査をおこなった。質問票には年齢、身長、体重(妊娠前および調査時点)、治療中の疾患などの基本情報に加え、社会経済的背景、教育歴、簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)など、肥満や腸内細菌叢に影響を与える可能性のある事項についても情報を収集した。収集した質問票はデータベース化して千葉大学予防医学センターデータバンクにて保管している。 c)臍帯血採取および臍帯血アディポカイン測定:採取した臍帯血は血清・血漿・細胞成分にわけて保存した。500検体弱の臍帯血清サンプルが得られた。このうち200検体のレプチン濃度を測定した。 d)腸内細菌叢解析:本年度は妊娠中の母体便検体の採取が完了した。そこで、妊娠初期の腸内細菌叢解析に着手したが、解析の完了までは至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
参加者リクルート及び質問票調査については順調に進んでいる。質問票調査については、出産時点までの調査票のデータ化が完了した。臍帯血の分析についてはアディポカインの測定費用が本課題の申請時と比較し高くなったため、全例での測定がかなわなかった。腸内細菌叢解析については収集した妊娠前期検体について解析を開始したが、腸内細菌叢解析の研究協力者の研究体制の変更の影響もあり解析完了までには至らなかった。そのためやや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
臍帯血分析については限られた予算で可能な限り測定件数を増加させてることを検討する。今回、予算が基金化されたこともあり、柔軟な対応を検討できる環境になったと考えている。腸内細菌叢解析については、研究協力者との協力関係を強化し、解析を進める様に対応する。そのために、より緊密な連携を取れるようにミーティング機会を増やすなどの方策を行う。
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