• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

胆嚢がんと砒素および生活・環境因子の関連分析ーインド・ビハール州の事例

研究課題

研究課題/領域番号 23K24606
補助金の研究課題番号 22H03348 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
研究機関東京大学

研究代表者

坂本 麻衣子  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (50431474)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
キーワード地下水砒素汚染 / 南アジア / 胆嚢がん / 空間統計分析 / 水文地質分析 / 地下水ヒ素汚染 / 疫学調査
研究開始時の研究の概要

胆嚢がんの患者は世界的には減少傾向にあるが、発生頻度に地域的な偏りがあることが古くから知られており、その原因は未だ不明とされている。国別にはチリ、日本、韓国で患者数が多い。地域別では北インドで特に患者数が多く、これに対して、近年、地下水の砒素汚染との関連が指摘されている。本研究は、インド・ビハール州を事例に、胆嚢がんと砒素および生活・環境因子の関連を明らかにすることを目的とするものである。

研究実績の概要

1.共同研究機関であるインド・ビハール州のMahavirがん研究センターで胆嚢がん摘出の手術を受けた患者51名の生体試料を収集し、ヒ素濃度分析を行った。また、各患者世帯を訪問して、井戸水の利用履歴、食事等についてヒアリングを行い、さらに、各世帯の井戸水、食材、土壌サンプルを収集し、ヒ素濃度を分析した。
2. Mahavirがん研究センターに登録された患者のデータから、胆嚢がんの患者と胆嚢結石症等の胆嚢がん以外の患者のデータを抽出し、居住地に関するGISデータベースを整備した。現在、9年分のデータについて作業が完了しており、残り3年分について、現在作業中である。
3.研究成果として、これまでに収集されていた胆嚢がん患者(n=152)と胆嚢結石症等の胆嚢がん以外の患者のデータ(n=200)の生体試料分析データに基づいて、Scientific Reports誌に論文が掲載された。ここでの分析では、胆嚢がん患者の生体試料には高濃度のヒ素蓄積が確認されたが(血液:389 mcg/L、胆嚢細胞:2166 mcg/kg、胆石:635 mcg/kg、胆汁:483 mcg/L、毛髪:6980 mcg/kg)、一方で、これらの生体試料の含有ヒ素濃度に対して主成分分析により作成したヒ素蓄積の総合指標の評価によると、ヒ素濃度蓄積が胆嚢結石症等の胆嚢がん以外の患者と同程度の者の中にも、ステージ4の胆嚢がん患者が相当数、存在することが見出された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

病院登録データのGISデータベース化の作業がやや遅れているが、生体試料収集や世帯調査については概ね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

胆嚢がん患者からの生体試料提供は、手術の状況にもよるため、統計的な分析を適用できるサンプル数となるまで引き続き継続してデータ蓄積を続ける。
病院登録データのGISデータベース化をできるだけ早急に進め、2023年度前半にはこのデータを用いた疫学分析を完了する予定である。

報告書

(1件)
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] Mahavirがん研究センター, Bihar/UPES, Uttarakhand/Geological Survey of India, Bihar(インド)

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] Arsenic causing gallbladder cancer disease in Bihar2022

    • 著者名/発表者名
      Kumar, A., Ali, M., Raj, V., Kumari, A., Rachamalla, M., Niyogi, S., Kumar, D., Sharma, A., Saxena, A., Panjawani, G., Jain, P., Vidyarthi, A., Kumar, N., Kumar, M., Niraj, P.K., Rahman, M.S., Bishwapriya, A., Kumar, R., Sakamoto, M., Kumar, S., Singh, M., Ghosh, A.K.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 号: 1 ページ: 4259-4259

    • DOI

      10.1038/s41598-023-30898-0

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-08-08  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi