研究課題/領域番号 |
23K24619
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補助金の研究課題番号 |
22H03361 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
山地 太樹 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 室長 (10466203)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
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キーワード | 大腸がん / 予測モデル / 遺伝的リスクスコア / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、全国11か所の保健所管内に在住する40歳から69歳の地域住民を対象に1990年から追跡調査を行っている多目的コホート研究において、既に収集されている疾病罹患前の情報および試料を利用して実施される。本研究の学術的独自性は、日本人の持つ大腸がんの遺伝的リスクを最も反映しているPolygenicリスクスコアを明らかにするに当たり、既存のPolygenicリスクスコアを単に検証するだけでなく、新たな機械学習の方法である Elastic-net cross-validation method を応用した、より精度の高いPolygenicリスクスコアの研究開発を試みることである。
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研究実績の概要 |
本研究は、全国11か所の保健所管内に在住する40歳から69歳の地域住民を対象に1990年から追跡調査を行っている「多目的コホート研究」において、既に収集されている疾病罹患前の情報および試料を利用して実施している。「多目的コホート研究」の開発用ゲノムコホートB00で2009年までに把握された大腸がん症例748名、ならびに検証用ゲノムコホートB05で2009年までに把握された大腸がん症例208名については、イルミナ社のSNPマイクロアレイを用いたゲノム網羅的なジェノタイピングが行われている。 3年計画の2年度目にあたる2023年度は、Elastic-net cross-validation methodを用いた新たな機械学習により、既存のPolygenicリスクスコアを統合したより精度の高いPolygenicリスクスコアの研究開発を目指した。2022年度に抽出したPolygenicリスクスコアを候補とし、追加タイピングで症例数が1,171名に増えた開発用のゲノムコホートB00 において実施した。候補としたPolygenicリスクスコアが抽出された研究のメタデータを利用して、機械学習のアルゴリズムを改良し、より精度の高いPolygenicリスクスコアの研究開発を目指したが、期待した成果が得られなかった。並行して、ゲノムコホートB05の追跡期間を延長することで新たに把握された大腸がん症例157名の追加タイピングを行った。得られたゲノムデータのクオリティーコントロールを行った後、1000人ゲノムプロジェクトのリファレンスパネルを参照したジェノタイプインピュテーションを実施し、イルミナ社のSNPマイクロアレイには含まれていない遺伝情報の統計学的な推定を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Elastic-net cross-validation methodを用いた新たな機械学習により開発されたPolygenicリスクスコアが、期待した精度を示さなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
Elastic-net cross-validation methodを用いた新たな機械学習により研究開発したPolygenicリスクスコアに加えて、もととなった既存のPolygenicリスクスコアの検証を、症例数が365名に増えた検証用のゲノムコホートB05において実施する。最善の検証結果が得られたPolygenicリスクスコアを、日本人の環境的なリスク要因で構成された大腸がんのリスク予測モデルに取り入れて、予測精度の改善を評価する。
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