研究課題/領域番号 |
23K24631
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補助金の研究課題番号 |
22H03373 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
水流 聡子 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任教授 (80177328)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2022年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | チーム医療 / 臨床知識 / 運用メカニズム / ナレッジエコシステム / 臨床指標 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、2004年から開始した臨床知識の構造化研究の成果物である「臨床プロセスコンテンツ」に対して、科研の挑戦的研究(萌芽)を経て研究開発がすすめられた「構造化臨床看護知識コンテンツ」を組み込むことで、「チーム医療で必要とする共有すべき患者状態の構造化臨床知識コンテンツ」を多数開発するしくみと、それらコンテンツをよりよいものとするための標準化の方法論の開発研究、およびそれらを活用するためのシステマティックな運用モデルの開発・実装・改善を行うしくみと、個々の病院実装に際して必要となる実現プロセス(検討・準備・試験実装・本実装・運用管理)のモデル化を行う。
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研究実績の概要 |
疾患治療毎に、論理的に導出された看護観察項目群に対して、医師が重視する観察項目を指定し、看護が生産する患者状態情報から、医師が必要とする患者状態情報に変換して、看護師と医師のそれぞれのアセスメントに必要とする患者状態情報の充足率を効率的に高める仕組みを構築した。 まず、疾患治療毎に整備される標準看護計画(看護観察)には、①当該疾患の症状・②当該疾患の外科的治療から発生する合併症・③当該治療で用いられた薬剤によって発生する有害事象、の3つの観点でから必要とされる看護観察項目を特定しセット化した。その中で、医師が必要とする看護観察項目に対し優先項目設定をした。 標準看護計画(看護ケア)としては、①当該疾患の症状を緩和する・②当該疾患の外科的治療から発生する合併症を予防する・③当該治療で用いられた薬剤によって発生する有害事象を予防する、という3つの観点から必要とされる看護ケア項目を特定しセット化した。 また、当該疾患および当該疾患以外の患者状態の多様性を吸収する「イベント」として、看護イベント・医師イベントの形で、治療を阻害する因子となる対象を特定し、イベント発生時のアセスメントに必要とする看護観察項目群をシステマティックにセット化し、アセスメント精度を向上させる仕組みを組み込んだ。 一般的な経過表画面は、標準看護計画から、当該患者の個別看護計画として選択された看護ケア項目と看護観察項目から構成されている。他方、臨床指標画面は医師が必要とする看護観察項目と、当該診療科にとって重視される血液生化学検査項目によって構成される。前者は看護のアセスメントに用いられ、後者は医師および看護の疾患に関するアセスメントにとって有用なものとなる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
看護イベントについては、最低限必要なものはリストアップされ、それぞれのイベント発生時に必要となる看護観察項目群のセット化と紐づけは完了した。 医師イベントについては、そのリストアップには、診療科による温度差があった。
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今後の研究の推進方策 |
「チーム医療で必要とする共有すべき患者状態の構造化臨床知識コンテンツ」を多数開発するしくみと、それらコンテンツをよりよいものとするための標準化の方法論の開発研究、およびそれらを活用するためのシステマティックな運用モデルの開発・実装・改善を行うしくみと、個々の病院実装に際して必要となる実現プロセス(検討・準備・試験実装・本実装・運用管理)のモデル化を行う。
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