研究課題/領域番号 |
23K24632
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補助金の研究課題番号 |
22H03374 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
緒方 泰子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (60361416)
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研究分担者 |
西岡 みどり 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 国立看護大学校 教授 (60462785)
淺香 えみ子 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 看護師 (20940430)
原田 亜紀子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (00451774)
米倉 佑貴 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50583845)
佐々木 美樹 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (40389713)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2022年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 看護管理 / 組織開発 / 生きる力 / 職場環境 / 看護管理学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、病院で働く看護職者各層(就職1年目、2年目以上、管理者層など)を対象に、“生きる力”を、Sense of Coherence(SOC)、レジリエンス、身体的・精神的健康などの複数の概念で捉え、“生きる力”が看護職者の退職行動等に影響するか、看護職者の“生きる力”を高める職場環境特性や個人特性等は何かを明らかにし、得られた知見の組織開発への応用をめざす。
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研究実績の概要 |
本研究では、病院で働く看護職者を対象に、"生きる力"を、首尾一貫感覚(Sense of Coherence:SOC)、レジリエンス、身体的健康、精神的健康などの複数の概念で捉え、“生きる力”が看護職者の退職行動等に影響するか、看護職者の“生きる力”を高める職場環境特性や個人特性等は何かを明らかにし、得られた知見を組織開発へ応用することを目指している。当該年度は、COVID-19流行の影響をうけて、新たな質問紙調査の実施は見送ったが、既に行った看護職者対象の調査データを用いて、SOCと職場環境特性との関連を分析し、その成果を国際誌に投稿し掲載された。 SOCは、ストレス状況に対処する能力に関連する重要な概念であり、Antonovskyは、SOCを、「その人に浸みわたったダイナミックではあるが持続する革新の感覚によって表現される世界規模(生活世界)の志向性」と定義している。SOCには、3つの下位因子(処理可能感、把握可能感、有意味感)があるが、本研究では、これら3因子を含んだ全体をSOC得点として分析に用いた。職場環境特性は、マグネット病院特性を反映して開発された、看護実践環境を表すthe Practice Environment Scale of the Nursing Work Index (PES-NWI)を用いて捉えた。分析には、PES-NWIを構成する5つの下位因子得点を用いた。 経験年数5年未満群(n=1,923)と5年以上群(n=4,249)について、PES-NWIの5つの下位因子とSOC得点との関連を多母集団同時分析により検討した結果、何れの群においても、PES-NWIの3つの下位因子とSOC得点との間に有意な関連が確認された。職場環境特性の改善は、看護師経験の長さに関係なく、看護師のSOCを高めることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
病院で働く看護職者対象の質問紙調査を計画していたが、研究対象である看護職者および所属組織がCOVID-19感染拡大による影響を受けており、調査を行える状況になかったため、計画していた新たな調査を見送った。しかしながら、既に行った看護職者対象の調査データを用いて、看護職者の“生きる力”を高める職場環境特性を明らかにし、本研究の目的を達成できた。当該研究成果は、国際誌に投稿し掲載された。
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今後の研究の推進方策 |
今後、病院で働く看護職者各層(経験年数で区切ったスタッフ看護職者各層、管理者層等)を対象に質問紙調査を行い、看護職者の職場環境特性や個人特性等の実態を確認し、“生きる力”が実際の退職行動等と関連するか、職場環境特性が“生きる力”を高めるかを検証していく予定である。“生きる力”として、SOC以外の概念にも着目して解析を行う。
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