• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

スキンテアを惹起する皮膚脆弱モデルの創出から革新的な予防・治癒促進ケア方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K24689
補助金の研究課題番号 22H03431 (2022-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2022-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
研究機関福井医療大学

研究代表者

北川 敦子  福井医療大学, 保健医療学部, 教授 (80343185)

研究分担者 峰松 健夫  石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (00398752)
野村 義宏  東京農工大学, 農学部, 教授 (10228372)
松崎 恭一  国際医療福祉大学, 医学部, 主任教授 (20278013)
紺家 千津子  石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (20303282)
佐久間 淳  京都工芸繊維大学, 繊維学系, 教授 (60274180)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
キーワードスキンテア / 皮膚脆弱モデル / 皮膚生理 / 高齢者 / 動物モデル / 高齢者脆弱皮膚 / 透析患者 / Dermokine / スキンケア
研究開始時の研究の概要

高齢者の皮膚は、少しの外力で容易にスキンテア(真皮深層までの皮膚裂傷)をおこし、治癒しても脆弱な皮膚ゆえに再発も多く、患者の快適な生活を脅かす。しかし、脆弱な皮膚の皮膚破壊のおこし方や、スキンテアの再発との関係があるのか明らかになっていない。この機序が不明であるために、スキンテアを起こした皮膚の治癒促進や、再発予防に向けたケアの根拠が示されていない。そこで、スキンテアを惹起する脆弱な皮膚モデルを創出し、根拠に基づいたスキンテアの予防および治癒促進ケア方法を確立することである

研究実績の概要

高齢者の皮膚は脆弱で外力により容易にスキンテアを発症する。高齢者の脆弱な皮膚について解明し、現在の予防及び治療ケアの有効性と再発予防に向けたケア方法の確立をが必要となる。それには、実際の高齢者の皮膚で検証するには限界がある。そこで、脆弱な皮膚の動物モデルを創出し、同時に動物モデルの皮膚機能を支持するために高齢者皮膚の調査からそのモデルの整合性を検討することを目的とした。【方法】1.脆弱な皮膚モデル作成(動物実験):へアレスマウスに、食餌のタンパク質含有率を2%と3%として与え、4、8、12週間飼育し、皮膚のバリア機能、粘弾性、血液データ(alb)と皮膚の組織組織を採取した。
2.血液維持透析患者の皮膚調査:血液維持透析患者42名を対象した。調査項目は、皮膚バリア機能、AGE量、粘弾性、真皮エコー、皮膚分泌タンパク質(スキンブロッティング法)の検出であった。
【結果】1.低タンパク食により皮膚水分量および破断強度の低下が顕著であり、試験開始4週でも皮膚の脆弱化が明らかになった。スキンテアモデルとして、皮膚の脆弱化を目指していることから、低タンパク食給餌を行う事の有効性が明らかとなった。2.透析患者の皮膚から分泌されるタンパク質が明らかになっていなかったため、LC-MS法にて網羅的解析を行った結果、Dermokineなど10数種類が抽出された。皮膚バリアに関係するものとして、透析患者の皮膚は皮膚分泌タンパク質として、Dermokineを選出した。皮膚では透析期間とThicknessとTEWL、皮膚AGEs量でmoderateの相関が、皮膚AGEs量と粘弾性でmoderateの相関がみられた。Dermokineの有無で解析すると、角質水分量、真皮水分量、真皮Thicknessに有意な差がみられた。透析患者の皮膚のDermokineは、皮膚の保湿と関与していることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

スキンテア発症を惹起する皮膚が脆弱な動物モデルの作成手順が確立できた。さらには、高齢者皮膚と、スキンテア発症しやすいとガイドラインにある透析患者の皮膚の調査が実施できた。透析患者の皮膚に関しては、これまでヒトの皮膚から検出が明らかになっていないDermokineの分泌が明らかとなった。そのため順調に研究計画は実施できている。

今後の研究の推進方策

2024年度も2段階で実施しスキンテア発症に関与する脆弱な皮膚に関して検証していく。
1)動物実験:前年度で作成できた皮膚の脆弱モデルを使用し、保湿剤塗布による保湿効果の検証をおこなう。保湿効果に使用する保湿剤は、ベーテルを使用予定。皮膚脆弱モデルにおいても透析患者の皮膚棟と同様なDermokineが検出されるのか否かも確認していく。さらに皮膚表面の画像解析を追加し、高齢者皮膚との表面的な違いも検証していく。
2)一般高齢者の調査:Dermokineの作用が透析患者特有のものであるのか不明であり、一般高齢者を対象として追加調査を行う。さらに、動物実験とも対応させるべく、高齢者に関して保湿剤塗布の介入研究も同時に行っていく。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 低たんぱく食飼育および紫外線照射によるマウス皮膚脆弱モデルの創製2023

    • 著者名/発表者名
      井上沙耶、北川敦子、峰松健夫、紺家千津子、松崎恭一、佐久間敦、野村義宏
    • 学会等名
      第11回看護理工学学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] スキンテアリスクを有する高齢者の皮膚におけるスキンテア発症へのAGEsの影響の検討2023

    • 著者名/発表者名
      長谷川毅、北川敦子、白崎安矢実、河邉かれん
    • 学会等名
      第32回日本創傷オストミー失禁管理学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi