研究課題/領域番号 |
23K24736
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補助金の研究課題番号 |
22H03479 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
片山 敬章 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (40343214)
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研究分担者 |
石田 浩司 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (50193321)
小河 繁彦 東洋大学, 生命科学部, 教授 (80553841)
岩本 えりか 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (40632782)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2024年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 動的運動 / 筋ポンプ作用 / 心肺圧受容器反射 / 筋交感神経活動 / 血圧調節 / 循環調節 / 運動 / 加齢 |
研究開始時の研究の概要 |
研究1では,下肢挙上テストを用いることで中心血液量を変化させ,心肺圧受容器刺激のみによる血管運動神経活動の変化について,高齢女性と若齢女性での比較を行う.この研究結果から,加齢による心肺圧受容器反射の変化を明らかにする. 研究2では,自転車エルゴメータを用いることで,加齢による筋ポンプ作用と心肺圧受容器反射の評価行う.推定中心静脈血圧の変化により筋ポンプ作用を評価し,血管運動神経活動の変化から心肺圧受容器反射に対する加齢の影響を明らかにする.
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研究実績の概要 |
背景:運動時の運動血圧の上昇(昇圧応答)は,活動筋への血流と脳や心臓など生命維持に不可欠な臓器への血流を維持することに貢献する.この運動時の昇圧応答には,性差や加齢が影響することが報告されているが,その詳細なメカニズムはいまだ完全に明らかにされていない.我々は,心肺圧受容器反射に着目し,血管運動神経活動の変化に対する性差や加齢による影響を明らかにすることを目的として研究を進めた. 方法:男性10名および女性10名にてデータを取得することができた.心肺圧受容器反射による性差の影響を明らかにするために,受動的な下肢挙上テストを実施した.1日目は血管運動神経活動(筋交感神経活動)の測定を主とし,心電図(心拍数),動脈血圧を連続的に測定した.筋交感神経活動はマイクロニューログラフィー法を用い,超音波ガイドを用いて橈骨神経からの測定を行った.2日目は末梢静脈圧の測定を主とし,心電図(心拍数),動脈血圧も連続的に測定した.末梢静脈圧は正中皮静脈カテーテル留置により行い. 圧トランスデューサーを介して測定し,中心静脈圧を推定した.対象者はベッド上に仰臥位姿勢をとった.5分間のベースライン測定後,下肢のみを10度ずつ40度まで挙上させた(それぞれの角度で3分間の測定). 結果:下肢挙上により,心拍数および動脈血圧は若齢女性およぼ若齢男性いずれも変化は認められなかった.推定中心静脈圧は,下肢挙上とともに徐々に増加し,その増加の程度には男性と女性で差が見られなかった.ベースラインにおける筋交感神経活動は,若齢女性の方が若齢男性と比較して有意に低い値を示した.下肢挙上により筋交感神経活動は両群ともに有意に低下したが,その低下の程度に差は見られなかった. まとめ:これらの結果から,若齢者では,安静時における心肺圧受容器反射による血管運動神経活動の変化に性差の影響はないことが示唆される.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高齢者と若齢者の影響を見るため,本年度はまず若齢者を対象に測定を実施した.血管運動神経活動の測定がスムーズに進み,十分な対象者数を確保することができた.
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今後の研究の推進方策 |
若齢男女でデータを確保することができたことから,高齢男女を対象に受動的な下肢挙上による筋交感神経活動の測定を実施する予定です.これにより.心肺圧受容反射による加齢の影響を若齢者と高齢者で比較し,加齢の影響を明らかにする..
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