研究課題/領域番号 |
23K24751
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補助金の研究課題番号 |
22H03494 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
磯村 朋子 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (20771926)
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研究分担者 |
小林 恵 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (70781227)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
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キーワード | 内受容感覚 / 心拍リズム / 発達 / 自己身体認識 / 視線運動 |
研究開始時の研究の概要 |
脳は外界由来の情報と自己身体由来の情報を統合しながら統一的で整合的な世界像と自己像を構築している。近年の研究から、脳は心臓の拍動リズムをもとに外界の情報を効率よくサンプリングしている可能性が示唆されているが、その仕組みが形成される早期発達過程については全くわかっていない。本研究では、心拍リズムに基づく能動的な情報サンプリング機構は、生後7ヶ月から2年頃までに見られる段階的な自己身体認識の発達と共に構築されていくのではないかと仮説を立てた。それを検証するにあたり、成人および乳幼児を対象にして視線運動と心拍リズムのカップリングを調べ、自己身体認識に関わる諸指標がそれに与える影響を明らかにする。
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研究実績の概要 |
脳は外界由来の情報と自己身体由来の情報を統合しながら統一的で整合的な世界像と自己像を構築している。近年の研究から、私たちは心臓の拍動のリズムをもとに外界の情報を効率よくサンプリングしている可能性が示唆されているが、その仕組みが形成される早期発達過程については全くわかっていない。本研究では、心拍リズムに基づく能動的な情報サンプリング機構は、生後7ヶ月から2年頃までに見られる段階的な自己身体認識の発達と共に構築されていくのではないかと仮説を立て、様々な行動・神経・生理指標を用いてそれを検証することを目指す。 2022年度は、能動的情報サンプリング機構の解明のための研究デザインと手法を確立することを目的とし、まずは成人を対象として研究を進めた。視線計測装置を用いて参加者の視線をリアルタイムで解析し、提示された画像内の固視点周辺のみがクリアに表示されるような仕組みを導入した。これにより、参加者が能動的に目を動かして画像内の情報をサンプリングすることを促す課題(サーチライト課題)を作成することに成功した。この課題を用いて収集した成人のデータを解析し、次年度以降に結果をまとめる予定である。 それと並行して、乳幼児を対象とした実験の実施にも努めた。乳児の心拍信号をリアルタイムで解析し、それに同期/非同期させて提示された視聴覚刺激に対する乳児の反応を計測した。その結果、乳児は生後6ヶ月頃から同期刺激よりも非同期刺激を選好するようになることが示された。この結果は、乳児が心拍信号と視聴覚信号の統合に基づいて行動を変調させる仕組みを生後半年ごろから獲得していることを示しており、内受容感覚と外受容感覚の統合に基づく身体的自己の形成過程に重要な示唆を与える。本結果は学会等で発表した他、国際学術雑誌に投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は課題設定や課題作成に困難が伴う可能性が想定されたが、技術的問題をクリアし、予定通り課題作成を完了させてデータ収集を開始することができた。 さらに、様々な調整を経て乳児を対象とした研究を実施するための準備を順調にすすめ、無事に所属大学内で赤ちゃんラボの運営を開始することができた。 乳児を対象とした研究はすでに学会発表や招待講演などで成果を公表しており、論文もまもなく投稿できる見込みであることから、本年度はおおむね予定どおりに研究を進捗できていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、成人を対象とした研究のデータ分析をすすめ、結果をまとめる。さらに、それをもとに同様の課題で乳幼児を対象とした研究の実施に取り組む。これまでに得られた結果を論文にまとめ国際雑誌に投稿し、受理されることを目指す。
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